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奴隷会計 支配とマネジメント

出版社名 みすず書房
出版年月 2022年8月
ISBNコード 978-4-622-09524-8
4-622-09524-6
税込価格 4,950円
頁数・縦 249,74P 20cm

商品内容

目次

1 生と死のヒエラルキー―英領西インド諸島の会計と組織構造
2 労働の記録―ペーパーテクノロジーの比較から見えるもの
3 奴隷制の科学的管理―アンテベラム期の南部における生産性分析
4 人的資本―アンテベラム期の南部における命の値踏み
5 自由を管理する―南部支配の再現
結論 経営と奴隷制の歴史

出版社・メーカーコメント

「現代マネジメント技術は、カリブ海やアメリカ南部のプランテーションではなく、イングランドや工業化したアメリカ北部の工場で発達したと通常は語られる…ローゼンタールによればそれは誤りだ。アメリカ南部とカリブ海の奴隷所有者は、北部よりずっと以前に、先進的なマネジメントと会計技術を用いていた。その技術は今でも現代ビジネスで用いられている」(marketplace.org) 「マネジメント、データ、現代的会計手法の暗黒史に関心をもつ万人が読むべき書」W・ケイレブ・マクダニエル(ライス大学) 「自由市場経済についての常識的なナラティブを、一挙に打ち砕く」マーティン・マイアズ(『タイムズ・ハイアー・エデュケーション』) 「資本主義は自由市場を本質とするだけではない。それは奴隷の背のうえに築かれたものでもあるのだ」(『フォーブズ』誌) 奴隷制と会計技術の、わかちがたい関係を、豊富な帳簿史料で実証した画期的研究をついに邦訳。 「私たちはモノをつくる労働者がなかなか見えない世界経済に生きている。距離と定量的な経営がこの流れを助長し、資本主義と自由という前提はこれを隠すのに一役買っている。「自由」貿易にしても「自由」市場にしても、人間の自由とのあいだに必然的な関係はない。それどころか、プランテーションの奴隷制の歴史は、その逆が真実でありうることを示している」「快適な会計室に身を置く者にとって、人間の数を単に紙の上の数字と見なし、男、女、子供をただの労働力と考えるのは、恐ろしくなるほど簡単なのである」――本文より

著者紹介

ローゼンタール,ケイトリン (ローゼンタール,ケイトリン)   Rosenthal,Caitlin
カリフォルニア大学バークレー校歴史学部准教授。マッキンゼー・アンド・カンパニーで勤務後、ハーバード大学でアメリカ文明史の博士号を取得。その後、ハーバード・ビジネス・スクールのフェローを経て現職。専門は、ビジネスにおけるマネジメント慣行、情報技術、労務管理の史的展開。定量的手法と定性的手法を組み合わせて、ビジネス史、経済史、労働史を結びつけた視点から研究を行っている。2013年にはKroossビジネス史優秀論文賞を受賞。2016年にはUCバークレーでの「アメリカ資本主義史」講座が、同大学のアメリカン・カルチャーズ・センターのイノベーション・イン・ティーチング賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)