此の世の果ての殺人
出版社名 | 講談社 |
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出版年月 | 2022年8月 |
ISBNコード |
978-4-06-528920-4
(4-06-528920-3) |
税込価格 | 1,815円 |
頁数・縦 | 352P 20cm |
NetGalley 会員レビュー
おすすめ度 小惑星の日本への衝突が約2か月後に迫り、逃げられない人々が居残る空虚な無法地帯と化したある地方都市で起こった殺人事件の謎を追う、という想像だにしない設定にまず唸る。そこにどんな意味があるのか、どうなっていくのか確かめずにはいられなくなり次々とページをめくった。凄惨な場面も臆せずリアルに描かれ、事態が突如動き出すスピード感に鼓動が高まる。人間の本性が剥き出しになる終末世界において、それでも「人として生きる」ことの意味を描き切った作者の感性は見事!弱冠23歳での江戸川乱歩賞受賞の快挙、今後も益々期待したい。
おすすめ度 とんでもない設定で始まるストーリーですが、なんでもありの無法地帯に思える中で発覚する隠蔽された殺人事件、斬新でした。こんな世界で出会う人たちは主人公も含めて全員怪しくて、読んでる間ずっと、なにかだまされてるんじゃ?と疑心暗鬼になってしまいました。展開がスピーディーで仕掛けもいろいろ隠されていておもしろかったです!
おすすめ度 女の子が自動車の教習を受けている平和な日常、と思いきや街の雰囲気は何やら不穏な気配。恐る恐るページをめくっていくと予想どおり、衝撃的なシーンにびっくりさせられる。息つくひまもなくお次は殺人事件。地獄のような世界で次々と起こる事件に、読みながらとにかくみんな無事でいて、と思ってしまう。日本が、地球が滅亡するかもしれない世界だからこそ、人間の悪意、善意、生き方全てが顕在化している。ミステリとしても楽しめて、家族のこと、大切な人のことも考えさせてくれる作品。 上記レビューの提供元:NetGalley(株式会社メディアドゥ) NetGalleyとは、本を応援するWEBサイトです。 |
商品内容
文学賞情報 |
2022年
第68回
江戸川乱歩賞受賞 |
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要旨 |
小惑星「テロス」が日本に衝突することが発表され、世界は大混乱に陥った。そんなパニックをよそに、小春は淡々とひとり太宰府で自動車の教習を受け続けている。小さな夢を叶えるために。年末、ある教習車のトランクを開けると、滅多刺しにされた女性の死体を発見する。教官で元刑事のイサガワとともに、地球最後の謎解きを始める―。第68回江戸川乱歩賞受賞作! |
出版社・メーカーコメント
第68回江戸川乱歩賞受賞作。 史上最年少、選考委員満場一致。「大新人時代」の超本命! 本格ミステリーの骨法もよく心得ている――綾辻行人特A、もしくはA+、もしくはAA――月村了衛二人の女性のバディ感が最高に楽しい――柴田よしき 極限状況で生きてゆくひとが、愛しくなる――新井素子非日常を日常に落とし込む、その手捌きは実に秀逸である――京極夏彦 滅びゆく世界に残された、彼女の歪んだ正義と私の希望正義の消えた街で、悪意の暴走が始まったー 小惑星「テロス」が日本に衝突することが発表され、世界は大混乱に陥った。そんなパニックをよそに、小春は淡々とひとり太宰府で自動車の教習を受け続けている。小さな夢を叶えるために。年末、ある教習車のトランクを開けると、滅多刺しにされた女性の死体を発見する。教官で元刑事のイサガワとともに、地球最後の謎解きを始める――。