夜想交叉路
出版社名 | 扶桑社 |
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出版年月 | 2022年11月 |
ISBNコード |
978-4-594-09318-1
(4-594-09318-3) |
税込価格 | 1,760円 |
頁数・縦 | 194P 20cm |
商品内容
要旨 |
時は、たった今の令和の時代への渡り廊下のような一夜。平成の終わりだけが告げられ、次の時代が令和となることはまだ分からないという平成二十九年、西暦二〇一七年の十二月だ。翌々年の五月には令和の世となる一歩前である。場所は古都の没落した家、そこで始まった何気ない夜に、百年を見渡す物語が思いがけず隠れていた。蔵の財産をすべて捨てるというユニークな直接行動をとる祖母が、ほんとうは日本人と日本社会の闇と格闘する日々を重ねてきた。それを二十九歳、みずからも苦しみのただ中に居る男子の手で明らかにする姿を、意識の流れと呼ぶべき手法も用いて劇的に、哀切に、そして平易に語り尽くす。 |
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出版社・メーカーコメント
この刹那と闇の時代に、百年を見渡す物語が、京の町角から現れた。それは、身近な家族の物語であり、また「この先はどうなる」と引っ張られ、若い世代もぐいぐい読める、食いつきのいい物語だ。 時は、たった今の令和の時代への渡り廊下のような一夜。 平成の終わりだけが告げられ、次の時代が令和となることはまだ分からないという平成29年、西暦2017年の12月だ。翌々年の5月には令和の世となる一歩前である。 場所は古都の没落した家、そこで始まった何気ない夜に、百年を見渡す物語が、思いがけず隠れていた。蔵の財産をすべて捨てるというユニークな直接行動をとる祖母が、ほんとうは日本人と日本社会の闇と格闘する日々を重ねてきた。それを29歳、みずからも苦しみのただ中に居る男子の手で明らかにする姿を、意識の流れと呼ぶべき手法も用いて劇的に、哀切に、そして平易に、語り尽くす。 深まる闇の時代を一体どうやったら生きられるのか。胸に染み入るその答えがここにある。百年を見渡す日本にしかない物語。