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終わりの風景 英語圏文学における終末表象

出版社名 春風社
出版年月 2022年10月
ISBNコード 978-4-86110-823-5
4-86110-823-3
税込価格 3,410円
頁数・縦 236,2P 21cm

商品内容

要旨

仮に何かが始まる、あるいは何かを新しく私たちが始めるとしても、その起点は「終わりの風景」からになるのではないか―文学作品において描かれる環境問題、自然災害、社会変動などのさまざまな終末表象に着目し、ものごとの「終わり」を新たな可能性として捉え、読み解く10の論考。

目次

序章 リタ・ウォン作品にみる水の詩学―「借用された水」、「水の旅からの急報」、「グレゴワール湖のために」(岸野英美)
第1章 終末世界を救済するための小説のデザイン―カズオ・イシグロの内的持続の文学と『クララとお日さま』(田中ちはる)
第2章 コロナ禍の時代を生きる命と想像力―アリ・スミス『夏』における「終わりの風景」と希望の可能性(霜鳥慶邦)
第3章 家族の終わりとナクサライト―ジュンパ・ラヒリ『低地』とアルンダティ・ロイ『小さきものたちの神』をとおしてみる二つの「応答責任」(加瀬佳代子)
第4章 アジア系アメリカ文学における“天災”と“人災”―ヒサエ・ヤマモトとルース・オゼキの作品を中心に(松本ユキ)
第5章 「終わり」の見えない不安―イアン・マキューアンの『土曜日』試論(高橋路子)
第6章 ゾラ・ニール・ハーストンの『彼らの目は神を見ていた』における災害とレジリエンス(平塚博子)
第7章 荒野の王が見た風景―シェイクスピア悲劇『リア王』における飢饉、大嵐、疫病(高橋実紗子)
第8章 “終わりの風景”の向こう側―インドラ・シンハの『アニマルズ・ピープル』とボパール、水俣、太平洋核実験(小杉世)
終章 災害と感染症時代の恐怖―エドガー・アラン・ポー作品を辿る(辻和彦)
終わりの風景の終わりに(辻和彦)