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ヘルダリーンとヘーゲル 学問の自由と自由の思想

出版社名 社会評論社
出版年月 2022年11月
ISBNコード 978-4-7845-1598-1
4-7845-1598-4
税込価格 990円
頁数・縦 81P 21cm

商品内容

要旨

本書の直接の引き金になったのは、授業を盗聴するという卑劣な行為がキリスト教を標榜する大学で平然と行われていた事実である(明治学院大学授業盗聴事件)。この事実に接したときに浮上したのは、およそ二百年前にヘルダリーンとヘーゲルがともに獲得しようとしていた「学問の自由」と「自由の思想」である。ドイツの大学にある神学校で哲学と神学を学んでいた二人は、監視されたり盗聴されたりしながらも、フランス革命に触発されて自由の精神に目覚め、キリスト教に反発しながら、のちに偉大な詩人となり哲学者となっていく。―本書「まえがき」から。

目次

第1章 ヘルダリーンと自由―魂の漂泊者(出生と家族―詩人への不退転の決意
少年の詩作試行と夢―「マウルブロン清書稿」の成立
シュティフトを終えるも―詩人独立の道に
『ヒュペーリオン』―「生あるものの抹殺の不可能」
後期讃歌の一例―二つの授業あるいは「小さな時間」)
第2章 ヘーゲルと自由―生の探求者(青年時代の理想―自由の哲学者への決意
宗教への欲求―『キリスト教の精神』
政教一致から政教分離へ―生の弁証法の成立
政治への欲求―『ドイツ国家体制の批判』
哲学への欲求―学問の体系から人間の生へ)

出版社・メーカーコメント

魂の漂泊者ヘルダリーンと、生の探求者ヘーゲル。その二人がめざした学問の自由と自由の思想とは。 <本書の直接の引き金になったのは、授業を盗聴するという卑劣な行為がキリスト教を標榜する大学で平然と行われていた事実である(明治学院大学授業盗聴事件)。この事実に接したときに浮上したのは、およそ二百年前にヘルダリーンとヘーゲルがともに獲得しようとしていた「学問の自由」と「自由の思想」である。ドイツの大学にある神学校で哲学と神学を学んでいた二人は、監視されたり盗聴されたりしながらも、フランス革命に触発されて自由の精神に目覚め、キリスト教に反発しながら、のちに偉大な詩人となり哲学者となっていく。>(本書「まえがき」)*ブックレット「学問の自由」シリーズ第7弾。

著者紹介

小磯 仁 (コイソ マサシ)  
1938年生。慶應義塾大学文学部卒業、同大学院修士課程修了。ドイツ研究振興協会(DFG=Deutsche Forschungsgemeinschaft)共同研究員、ヴュルツブルク大学専任講師、山梨大学教授を歴任。現在、山梨大学名誉教授・詩人。専門はドイツ文学
寄川 条路 (ヨリカワ ジョウジ)  
1961年生。早稲田大学文学部卒業、ボーフム大学大学院博士課程修了、哲学博士。愛知大学教授、明治学院大学教授などを歴任。専門は思想文化論。日本倫理学会和辻賞、日本随筆家協会賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)