灯台からの響き
集英社文庫 み32−14
出版社名 | 集英社 |
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出版年月 | 2023年6月 |
ISBNコード |
978-4-08-744533-6
(4-08-744533-X) |
税込価格 | 990円 |
頁数・縦 | 446P 16cm |
商品内容
要旨 |
中華そば屋を営む62歳の康平は、妻を急病で失って以来、長い間休業していた。だが、ひきこもりのような生活を送る中で偶然、妻宛ての古い葉書を見つける。30年前「知らない大学生から届いた」と言っていた妻は、なぜその葉書をとっておいたのか。差出人は何者で、描かれた地図は何を意味するのか。妻の知られざる過去を追い、康平は初めての一人旅へ出る―。人生の価値を照らし出す感動作。 |
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出版社・メーカーコメント
本の間から見つかった、亡き妻宛ての古い葉書。妻の知られざる過去を追い、男は灯台を巡る旅に出る−−。地方紙で連載されていた人気作、待望の文庫化!板橋の商店街で、父の代から続く中華そば屋を営む康平は、一緒に店を切り盛りしてきた妻を急病で失って以来、長い間休業していた。ある日、分厚い本の間から、妻宛ての古い葉書を見つける。30年前の日付が記された葉書には、地図のような線画と数行の文章が添えられていた。差出人は大学生の小坂真砂雄。記憶をたどるうちに、当時30歳だった妻が「見知らぬ人からはがきが届いた」と言っていたことを思い出す。なぜ妻はこれを大事にとっていたのか、そしてなぜ康平の蔵書に挟んでおいたのか。妻の知られざる過去を探して、康平は旅に出る−−。市井の人々の姿を通じて、人生の尊さを照らし出す傑作長編。【著者略歴】宮本輝(みやもと・てる)1947年兵庫県生まれ。77年「泥の河」で太宰治賞、78年「螢川」で芥川賞を受賞。87年『優駿』で吉川英治文学賞を受賞。2004年『約束の冬』で芸術選奨文部科学大臣賞文学部門、09年『骸骨ビルの庭』で司馬遼太郎賞を受賞。著作に、「流転の海」シリーズ、『水のかたち』『田園発 港行き自転車』『草花たちの静かな誓い』など。10年秋、紫綬褒章受章、20年春、旭日小綬章受章。