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心臓の王国

出版社名 PHP研究所
出版年月 2023年8月
ISBNコード 978-4-569-85505-9
4-569-85505-9
税込価格 2,090円
頁数・縦 510P 19cm

NetGalley 会員レビュー

レビュアー

おすすめ度おすすめ度★5

待て待て待て。嘘だろ、オイ。もしや自分はとんでもない作品を読んでしまったのではなかろうか──。控え目に言って最高!大袈裟に表現するなら地面に平伏して心の底から感謝の意を捧げたい!まず、言葉選びが天才的。読みながら何度も噴き出した。まるでコントのような鋼太郎とアストラル神威の掛け合いに腹を抱えて笑い転げた。しかし!物語は思わぬ方向へと舵を切る。前半のハイテンションは成層圏の彼方へ飛んでいき、後半は息を呑むシリアスな展開に。まさに青天の霹靂。汗臭くて泥臭くて、笑って泣いて全力で馬鹿やって──。ラスト一行まで目が離せない、最上級の青春小説ここにあり。

教育関係者

おすすめ度おすすめ度★5

茫然とした。こんな作品があるなんて……。最初は、金太郎飴のような作品だと思った。どのページを読んでも心が躍る。笑える。もう吹き出さずにはいられない。でも、途中から金太郎飴の顔つきが変わる。ゆがんだ苦痛に満ちた顔だ。どこもかしこも苦しい、悲しい……。心がきりきりと痛む。こんな不条理があっていいものか。読み進めずにはいられない。家事も睡眠も全部すっとばして読んだ。今までにないくらい笑って、そして泣いた。この本を読む前と読んだ後で、自分は確実に変わったと思う。「心臓の王国」という題名は、読み手の心臓をわしづかみにしてゆさぶるからついたにちがいない。

レビュアー

おすすめ度おすすめ度★5

「しゅぽっ!」これがラストまでアホ臭くても大事なフレーズになるのだから500ページ強のボリュームでも最後の一行まで見逃してはいけない。まず、これってファンタジー?とも思える柔らかな語り口のプロローグだけに、前半の「せいしゅん」炸裂中でもどこか脳の一部に薄気味悪さをまとわりつかせた。どういう展開から重要なテーマに繋がっていくの?どんな恐ろしいことが待ち構えているの?予想がつきながらも心で否定していた自分。爆笑から一転、シリアス、やりきれなさ…表現上手も手伝ってとにかく飽きないで読ませる。誰もが幸せになるために産まれてきたこと、それだけは強く言いたい。

上記レビューの提供元:NetGalley(株式会社メディアドゥ)

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商品内容

要旨

十七歳の鬼島鋼太郎が出会ったのは、白いワンピースのような服に身を包む美青年。「アストラル神威」と名乗るその青年は、『せいしゅん』をするために橋の上から川に飛び込んで溺れそうになるなど、予測不能な行動ばかりをとり、鋼太郎を困惑させる。鋼太郎と友達になりたいと言う神威に対し、面倒に巻き込まれたくない鋼太郎は、悪い奴ではないと感じつつも、そのままその場を後にした。しかし数日後、アストラル神威が鋼太郎の通う高校へ転入してくる。青春を謳歌しようとする神威に巻き込まれながら、鋼太郎もともに高校生活を送るが、そのうちに神威が抱える「恐ろしい秘密」を知り―。

出版社・メーカーコメント

発売前から話題沸騰!著者の才能が爆発した、最強青春ブロマンス小説!2023年、PHP文藝はこの本を、自信をもって送り出します!●Story十七歳の鬼島鋼太郎は、夏休みのある日、白いワンピースのような服に身を包む美青年と橋の上で出会う。「アストラル神威」と名乗るその青年は、『せいしゅん』をするために橋の上から川に飛び込んで溺れそうになるなど、予測不能な行動ばかりをとり、鋼太郎を困惑させた。鋼太郎と友達になりたいと言う神威に対し、面倒に巻き込まれたくない鋼太郎は、悪い奴ではないと感じつつも、そのままその場を後にした。しかし数日後、アストラル神威が鋼太郎の通う高校へ転入してくる。青春を謳歌しようとする神威に巻き込まれながら、鋼太郎もともに高校生活を送るが、そのうちに神威が抱える「恐ろしい秘密」を知りーー。

著者紹介

竹宮 ゆゆこ (タケミヤ ユユコ)  
1978年東京都生まれ。2004年「うさぎホームシック」でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)