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消齢化社会 年齢による違いが消えていく!生き方、社会、ビジネスの未来予測

インターナショナル新書 129

出版社名 集英社インターナショナル
出版年月 2023年8月
ISBNコード 978-4-7976-8129-1
4-7976-8129-2
税込価格 968円
頁数・縦 221P 18cm

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要旨

60代でもSNSを使いこなし、プログラミングの勉強を始めたり、アイドルを推したりする。一方で20代が昭和のヒット曲をカラオケで好んで歌ったり、堅実な金銭感覚を持っていたり。そうした従来の「年相応」の感覚が通用しない現象が近年目立つ。その傾向をデータで検証し、名付けられたのが「消齢化」である。本書では、生活者の意識や好み、価値観などについて、年齢による違いが小さくなる「消齢化社会」の特徴や背景、未来予測などを、30年に及ぶ膨大な生活者データをもとに、有識者へのインタビューをまじえ詳細に解説している。消齢化が「発見」されたのは、著者としてクレジットされている博報堂生活総合研究所が1992年から2年に1回行っている長期時系列調査「生活定点」(2022年は首都圏と阪神圏の20~69歳の男女3,084名を対象に行われた)の30年に及ぶデータの分析過程だった。消齢化の背景には、日本社会において「できる」が増え、「すべき」が減ったため、誰もが「したい」を追求するようになったことがあるという。著者は、博報堂の企業哲学「生活者発想」を具現化するために1981年に設立されたシンクタンク。人間を、単なる消費者としてではなく「生活する主体」という意味で捉え、その意識と行動を研究している。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2023年8月22日]

商品内容

要旨

「ハンバーグが好き」「超能力を信じる」「夫婦はどんなことがあっても離婚しない方がよいと思う」―。今、あらゆる側面で日本人の価値観や嗜好の年齢による差が小さくなっている。こうした「消齢化」が進む社会では“デモグラフィック属性”による既存のマーケティングは通用しない。ならばどうすべきか?30年に及ぶ膨大なデータが描き出す、現代日本の実像とビジネスの未来予測。未来を生きる発想転換のヒントが満載!

目次

第1章 消齢化の発見(思考と探索の旅へ
「生活定点」のグラフをよく見ると ほか)
第2章 消齢化の背景(消齢化の背景を考えてみよう
消齢化には「型」がある? ほか)
第3章 消齢化の未来(この先も消齢化は続く?
コウホート分析とは? ほか)
第4章 有識者と考える「消齢化社会」(消齢化を多面的に考えてみよう 「世代論」から、消齢化の背景を深掘りする―大阪大学大学院人間科学研究科教授 吉川徹さん
「描きたい」と「読みたい」が循環する、マンガのプラットフォームへ―集英社「少年ジャンプ+」編集長 細野修平さん ほか)
終章 発想転換のための8つのヒント(未来に向けて、どう消齢化と向き合うか?
発想転換のヒント1 人口減少×消齢化で社会を捉えてみよう ほか)

出版社・メーカーコメント

【消齢化社会】(しょう−れい−か−しゃ−かい)生活者の意識や好み、価値観などについて、年齢による違いが小さくなる現象「消齢化」が進んでいる社会。−≪メディアが注目! 話題のキーワード「消齢化」≫●2023年5月12日 BSテレ東「日経ニュースプラス9」にて特集●2023年2月11日 日経新聞「Deep Insight」にて紹介●2023年1月31日 日経新聞「春秋」にて紹介−−【刊行に寄せて】80代からプログラミングの勉強を始めた人。昭和のヒットソングをカラオケで歌う若者。年齢にとらわれず新しいことに挑戦したり、自分らしさを追求したりする人を目にする機会が、ここ最近やけに多い。そう感じているのはきっと、私たち生活総研だけではないと思います。 私たちはあるとき、そんなふうに肌で感じていた社会の変化が、ここ数年どころではなく30年という長期的なスパンで実際にデータ上に現れていたことを発見しました。そしてこの、生活者の意識や好み・価値観などについて、年齢による違いが小さくなる 現象を「消齢化」と命名し、調査・研究を行っています。消齢化社会とは? 生活者は、ビジネスは、どう変わる? 本書では、30年に及ぶ膨大な生活者データをもとに分析した消齢化の背景や、この先日本で起きるであろう変化の仮説など、私たちの消齢化研究をご紹介します。各界の有識者に行ったインタビューも収録しています。長いこと「高齢化社会」という言葉に悩まされてきた日本。しかし「消齢化社会」として捉えなおせば、きっと明るい兆しが見えてくる。私たちと一緒に、消齢化社会・日本の未来を考えてみませんか。博報堂生活総合研究所−−【著者プロフィール】博報堂の企業哲学「生活者発想」を具現化するために1981年に設立されたシンクタンク。人間を、単なる消費者としてではなく「生活する主体」という意味で捉え、その意識と行動を研究している。1992年から続く長期時系列調査「生活定点」のデータをもとに「消齢化社会」を提唱。近年では、デジタル空間上のビッグデータをエスノグラフィ(生活現場の観察やインタビューを伴う調査手法)の視点で分析する「デジノグラフィ」も推進中。