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記憶は実在するか ナラティブの脳科学

出版社名 筑摩書房
出版年月 2023年8月
ISBNコード 978-4-480-84329-6
4-480-84329-9
税込価格 2,750円
頁数・縦 302P 19cm

商品内容

要旨

本書には、さまざまな幻視、幻聴、幻覚に翻弄される人々が登場する。妄想は薬によって消散してしまうが、現実にはなかったはずの出来事の記憶が、時にありありとよみがえって彼らを苦しめる。それは単なる脳の誤作動なのだろうか?記憶は“私が私である”という意識を支える柱だ。けれども、その記憶が幻覚ではなかったと本当に言い切れるだろうか。同じ出来事の記憶が人によって異なるのだとしたら、記憶とは何だろうか?いったい記憶はどのようにつくられるのか。記憶がいかにして“私”という意識につながるのか。多くの症例を診ながら記憶の謎を問い続けてきた精神科医が、脳・意識・心の織りなす不可思議な物語をときほぐす。

目次

1 私たちは記憶をどのようにつくるか(始まり
感覚―記憶の原材料
メイキング・センス
海馬の話
第六の感覚―隠れた皮質
場所の感覚
時間と継続性の経験
ストレス―思い出すことと“忘れること”)
2 記憶は私たちをどのようにつくるか(自己認知―自伝的記憶の始まり
生命の木―樹枝状成長と刈り込み
自己意識
性ホルモンとムクドリ
変わる人生のナラティブ
虚偽か事実か
いちばん古い記憶)

出版社・メーカーコメント

関係妄想、誰かの話し声。幻覚も記憶に残る、としたら記憶と幻覚はどうちがうのだろう−−。熟練の精神科医が脳・意識・心の織りなす不思議な物語を解きほぐす。

著者紹介

オキーン,ヴェロニカ (オキーン,ヴェロニカ)   O’Keane,Veronica
ダブリン大学トリニティ・カレッジ教授。三〇年以上の臨床経験を有する精神科医。うつ病研究から幼児期の体験が脳に及ぼす影響まで、幅広く研究論文を発表している
渡会 圭子 (ワタライ ケイコ)  
1963年生まれ。翻訳家。上智大学文学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)