• 本

杜ノ国の神隠し

講談社文庫 え36−1

出版社名 講談社
出版年月 2023年9月
ISBNコード 978-4-06-532732-6
4-06-532732-6
税込価格 825円
頁数・縦 349P 15cm

NetGalley 会員レビュー

書店関係者

おすすめ度おすすめ度★5

読み始めてすぐ物語の中に引き込まれた。よくある異世界トリップものではなく、壮大で華麗な世界観を持つ、これぞファンタジー! 素晴らしかった。主人公真織と玉響との関係が物語の展開とともに変化していく。けれど無理な感じはせず、お互いを想いあっている(恋愛感情ではない)ことがよく伝わってくる。真織が未練なく千紗杜に残る選択をしたのも玉響の存在が大きく、お互い似た者同士で、ひとりだったからじゃないかと勝手に想像してみたり……。『自分がどこにいるかを見つけられるのは、自分しかいない』――けれど、別にひとりで捜さなくてもいいのだ。夢中になり過ぎ感想がまとまらないが、とにかく面白い!!

レビュアー

おすすめ度おすすめ度★5

天涯孤独となった大学生の真織が、神隠しにあって迷い込んだ古代日本風の世界。文化や風習の何もかもが未知。混乱したり己を哀れんでもおかしくない状況に置かれ、流されているようにみえても、真織は毎回自分の行動は自分で決める。前向きな選択も、捨て鉢に見える選択も、二十歳まで育ててくれた母の教えであったり、その母を失った喪失感と孤独感からくるものだったりと、読んでいて納得できる展開が多く、独特の世界観なのに置いて行かれることなく最後まで夢中で読み切ってしまった。「泣いてもいい」と弱音を吐くことを許しながら、「泣かせたくない」と寄り添ってくれる登場人物たちと同じように、優しい物語。「涙というのはまた笑うためのもの」という考え方も素敵だ。

レビュアー

おすすめ度おすすめ度★5

以前から円堂豆子さんが描く古代浪漫ファンタジーのファンです。読み始めてすぐに引き込まれて、主人公の目でストーリーを追っていきました。現代人の主人公が違和感なく物語の世界に存在しているのに作者の力量を感じました。この作品は円堂豆子さんの真骨頂だと思いました。早く紙の本で読みたいです!

上記レビューの提供元:NetGalley(株式会社メディアドゥ)

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出版社・メーカーコメント

古代世界へ迷い込んだ大学生の真織は、神の生け贄としてまつられる美少年・玉響に出会う。文庫オリジナル書下ろしファンタジー小説!