古都鎌倉は神社仏閣から近代建築まで、名建築の宝庫でもあります。海と山に囲まれて自然豊かな鎌倉には、皇族や華族、財界人、文化人たちが別荘を構え、また神奈川県立近代美術館や鎌倉文学館といった建築自体が見どころになっている文化施設も数多くあります。大河ドラマ『鎌倉殿の１３人』ゆかりの古刹から大正期の瀟洒な別荘、戦後のモダニズム建築まで、東京から少し足を延ばして、観光気分で知られざる鎌倉に触れてみましょう。　鎌倉を愛する小説家・中島京子さんによるコラムと、著者・内田青蔵さんとの対談も収録しています。別荘地としての鎌倉の歴史や作家の住まい、さらには文化財としての保存活動まで、さまざまなテーマを語りつくした、中島ファンも必読の一冊です。