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侵略日記

出版社名 ホーム社
出版年月 2023年10月
ISBNコード 978-4-8342-5375-7
4-8342-5375-9
税込価格 2,970円
頁数・縦 313P 19cm

商品内容

要旨

『ペンギンの憂鬱』や『灰色のミツバチ』の著者が、二〇二二年の新年を祝う日々、二月二四日のロシアによる侵攻、そして戦争が激化していく七月まで、ウクライナに起きた出来事を観察し、生々しく伝えるノンフィクション。解説:沼野恭子“記憶の保管庫”としての日記。

目次

二〇二一年一二月二九日 デルタよ、さようなら!こんにちは、オミクロン!
二〇二二年一月三日 「戦争には触れないで!」
二〇二二年一月五日 メリークリスマス!
二〇二二年一月一四日 ウクライナのテレビ番組 プロデューサーたちと俳優たち
二〇二二年一月一五日 ろうそくが灯る一月の夜
二〇二二年一月二一日 「悪く思わないでくれ!」
二〇二二年一月二八日 ウイルスと戦争の間
二〇二二年一月三〇日 自分の言葉を選ぶこと ウクライナの言語問題
二〇二二年二月二日 歴史を作り変えること
二〇二二年二月一一日 ウクライナの戦場 街路、図書館、教会
二〇二二年二月一三日 すべてが熱い、サウナも熱い
二〇二二年二月二〇日 戦争の気配の中の文化
二〇二二年二月二三日 緊張が走る、だがパニックにはならず
二〇二二年二月二四日 キーウでの最後のボルシチ
二〇二二年三月一日 時は来た
二〇二二年三月二日 笑顔の私を覚えていて
二〇二二年三月三日 国境
二〇二二年三月五日 過去の影はどれくらい長いのか?
二〇二二年三月六日 コーヒー片手にインタビュー
二〇二二年三月八日 血のパン〔ほか〕

出版社・メーカーコメント

小説『ペンギンの憂鬱』『灰色のミツバチ(Gray Bees)』の著者で、2014年のマイダン革命を『ウクライナ日記』に書き記したアンドレイ・クルコフが、ロシアとウクライナの戦争について国内避難生活の最中に書いたノンフィクション。21年のクリスマスから翌年2月の開戦を経て戦争の激化していく7月までが綴られる。ロシア文学者・沼野恭子による解説を収録。「2022年2月24日は、ほとんど何も書けなかった。キーウに響き渡ったロシアのミサイルの爆発音で目覚めた私は、自宅アパートメントの窓辺に一時間ほど立ち尽くして人気のない街路を眺めやり、戦争が始まったと気づいたが、この新たな現実をまだ受け止められなかった。続く数日間もやはり何も書けなかった。車でまずはリヴィウに、それからカルパチア山脈をめざした移動は、果てしない渋滞で想像を絶する長旅になった。国内の他のあらゆる地域からの車の波が、西へ続く道という狭い漏斗めがけて押し寄せていた。誰もが戦争の暴力から家族を守るために逃げようとしていた」−−まえがきより「本書は、「日記」と言っても、暮らしぶりや作家がみずから経験したことを綴っただけの単なる「身辺雑記」ではなく、戦況の他、ロシアとウクライナの関係、文化人の役割、歴史的背景、言語の現状など多岐にわたる政治・社会・文化の問題について思索をめぐらし、社会情勢の分析を試みて、読者に文明批評的な視座を提供している」−−解説 沼野恭子「〈記憶の保管庫〉としての日記」より著者アンドレイ・クルコフ(Andrey Kurkov)ウクライナはキーウ在住のロシア語作家。1961年ロシアのレニングラード(現サンクトペテルブルグ)に生まれ、3歳のときに家族でキーウに移る。キーウ外国語教育大学卒業。オデーサでの兵役、新聞や出版社の編集者を務めるかたわら小説やシナリオを執筆。96年に発表した『ペンギンの憂鬱』が国際的なベストセラーとなり、その名を一躍有名にした(沼野恭子訳、新潮クレストブックス)。著作は30以上の言語に翻訳されている2014年フランスのレジオンドヌール勲章を受章。18年から22年までウクライナ・ペン会長。

著者紹介

クルコフ,アンドレイ (クルコフ,アンドレイ)   Kurkov,Andrey
ウクライナはキーウ在住のロシア語作家。1961年ソ連のレニングラード州ブードゴシチに生まれ、3歳のときに家族でキーウに移る。キーウ国立外国語教育大学卒業。オデーサでの兵役、新聞や出版社の編集者を務めるかたわら、小説やシナリオを執筆。1996年に発表した『ペンギンの憂鬱』が国際的なベストセラーとなり、クルコフの名を一躍有名にした(邦訳は沼野恭子訳、新潮クレストブックス、2004年)。著作は30以上の言語に翻訳されている。日本では『大統領の最後の恋』(前田和泉訳、新潮クレストブックス、2006年)『ウクライナ日紀」(吉岡ゆき訳、ホーム社、2015年)も紹介されている。2014年フランスのレジオンドヌール勲章を受章。2018年から2022年までウクライナ・ペン会長を務める。2022年、本書でドイツのゲシュヴィスター・ショル賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)