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ウィーン ユダヤ人が消えた街 オーストリアのホロコースト

出版社名 岩波書店
出版年月 2023年11月
ISBNコード 978-4-00-022245-7
4-00-022245-7
税込価格 3,190円
頁数・縦 234,14P 20cm

商品内容

要旨

ナチ・ドイツの犠牲者か、ホロコーストの協力者か。世紀末ウィーンを支えた一八万人ものユダヤ人社会は、第二次世界大戦が終わった時、消えてなくなっていた。アイヒマンを出世街道に押し上げた「ウィーン・モデル」は、いかにしてかくも苛烈なユダヤ人追放を可能にしたのか。オーストリアにおいて、ホロコーストはいかにして起こり、また、いかにして「克服」されたのか。犠牲と加害のはざまを揺れ動いたオーストリアの近現代史を、戦前の反ユダヤ主義から戦後の歴史政策も含めて描ききる。

目次

第1部 オーストリアの反ユダヤ主義(近代的反ユダヤ主義言説の形成
両大戦間期オーストリアの反ユダヤ主義
ユダヤ人社会の政治的孤立と窮乏化)
第2部 ホロコースト(エクソダス
移住から移送へ)
第3部 二つの顔を持つ国(オーストリアの戦後補償
オーストリアの歴史政策)

出版社・メーカーコメント

冷戦後の史料公開や研究の深化により、ホロコーストの「傍観者」=現地社会の加害の面が明らかになった。世紀末ウィーンに一八万人いたユダヤ人の苛烈な追放を可能にしたものは何か。多民族帝国から近代国民国家への激震の中、被害と加害のはざまを揺れ動いたオーストリアのホロコーストを、戦後の歴史政策も含めて描き直す

著者紹介

野村 真理 (ノムラ マリ)  
1953年生。一橋大学にて博士(社会学)取得。金沢大学名誉教授。専門は、社会思想史・ヨーロッパ近現代史。著書に『ウィーンのユダヤ人―19世紀末からホロコースト前夜まで』(御茶の水書房、1999年/日本学士院賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)