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マーガレット・アトウッド『侍女の物語』を読む フェミニスト・ディストピアを越えて

水声文庫

出版社名 水声社
出版年月 2023年12月
ISBNコード 978-4-8010-0685-0
4-8010-0685-X
税込価格 3,850円
頁数・縦 326P 20cm

商品内容

要旨

奴らに虐げられるな。女性の身体と連帯、歴史と記憶、声と語り、エコロジー、セクシュアリティ/ジェンダー、ケア…。1985年に発表された近未来小説『侍女の物語』と、2019年の続編『誓願』。男性優位の独裁国家を描く暗澹たるディストピア文学が、なぜ今日、フェミニスト・プロテスト文化の象徴として耳目を集めるのか。現実世界の諸相を束ねて生み出された物語世界に、現在そして未来を生き抜くための希望を探る。

目次

序―二〇二三年、『侍女の物語』のアクチュアリティを問う
『侍女の物語』はフェミニスト・ディストピアか?
1 ギレアデ共和国のリアル(ビッグ・シスターとシスターフッド―アトウッド『誓願』における「弱い」独裁者
社会生物学者リンプキンの謀略―『侍女の物語』『誓願』におけるミツバチと生政治
勇気をこめて振り返る―抵抗の記念碑としての『誓願』の石像たち
アトウッドのエコ・ディストピア―『侍女の物語』から『マッドアダム』まで)
2 女性の身体/連帯(ケアの目覚め―『侍女の物語』から『誓願』へ
未来に託す身体のメッセージ―『フランケンシュタイン』、『侍女の物語』、『誓願』を繋ぐ声・身体・命
「これまでに愛したのはあなただけ」―レズビアン・ロマンスとして読む『侍女の物語』と『誓願』
フェミニストSFとしての『侍女の物語』
『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』においてセリーナ、モイラ、ジューンのマザーフッドと代理出産が問うこと)

著者紹介

加藤 めぐみ (カトウ メグミ)  
都留文科大学教授。イギリス文学・文化
中村 麻美 (ナカムラ アサミ)  
神戸大学専任講師。イギリス文学、ユートピア・ディストピア文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)