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親切で世界を救えるか ぼんやり者のケア・カルチャー入門

出版社名 太田出版
出版年月 2023年12月
ISBNコード 978-4-7783-1902-1
4-7783-1902-8
税込価格 2,090円
頁数・縦 249P 19cm

商品内容

要旨

なぜ鬼の頸を斬れない剣士・胡蝶しのぶが、子供たちの人気者になったのか?『鬼滅の刃』から『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』『すずめの戸締まり』『平家物語』『ミッドサマー』『コンビニ人間』『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』まで―。「ケア」が抑圧的で退屈でダサかった冷笑の時代を終わらせ、「ケア」できる人=かっこいい!へ。

目次

第1章 ケアの復権(『鬼滅の刃』にみるケアの倫理
ケアの価値を見直す―胡蝶しのぶと映画『ビルド・ア・ガール』か
学校道徳と「家庭の天使」から遠くはなれて
「ケア」と「面白」は和解せよ―90年代的冷笑と現代の「ケアする」ツッコミ
学生運動の挫折と冷笑主義―母校の高校紛争体験記を読む)
第2章 暗がりから見つめるケア(子供の言葉を聞き続けるということ―映画『カモンカモン』の「暗がり」
「人間」を疎外するシステムで、包摂される人々―村田紗耶香『コンビニ人間』とドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』
読む女、手を動かす女―「かけ足が波に乗りたるかもしれぬ」と永井みみ『ミシンと金魚』
アニメ版『平家物語』にみるケアとセラピー
ぼんやりプリンセスとケアするヒーローのときめきの魔法―映画『金の国 水の国』とこんまりメソッド)
第3章 家父長制に抗うケア(カルトは家庭の顔をする―『母親になって後悔してる』と映画『ミッドサマー』から考えるカルトへの抗い方
ドキュメンタリー『教えて?ネコのココロ』から考える猫と家父長制
家父長制の国のハロウィン―暴動からボン・ジョヴィへ
主婦バイトが『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』を読んだら)
第4章 絆ではなく「親切」でつながるには(ドラマ『エルビス』が描く、守るべき者がいる人間の弱さと悪について
親切で世界を救えるか―映画『すずめの戸締まり』とカート・ヴォネガット・ジュニア『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』
磔にされることなく「親切になろう」と言うために―『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』)
あとがきにかえて―こねこのぴっちが家出をした日

著者紹介

堀越 英美 (ホリコシ ヒデミ)  
1973年生まれ。文筆家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)