• 本

Invention and Innovation 歴史に学ぶ「未来」のつくり方

出版社名 河出書房新社
出版年月 2024年3月
ISBNコード 978-4-309-22914-0
4-309-22914-X
税込価格 1,980円
頁数・縦 257,28P 20cm

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要旨

企業活動にとっての「イノベーション」の重要性は言を俟たない。今日では、気候変動をはじめとする地球的課題を解決し、サステナブルな未来を創造するためのイノベーションにも期待が集まっている。だが、歴史を振り返ると、優れた「発明」がありながらイノベーションに失敗した例が少なくないようだ。
本書では、エネルギー、環境など世界の諸問題について学際的研究を行い、一般書のベストセラーもある著者が、テクノロジーの発明と歴史的背景を紐解きながら、その数々の失敗や誤算を分析。発明とイノベーションのあるべき姿を探る。発明とイノベーションが大成功を収め、現代文明に貢献した例も多数あることを前提とした上で、「イノベーションの失敗」の例を「歓迎されていたのに、迷惑な存在になった発明」「主流となるはずだったのに、当てがはずれた発明」「待ちわびているのに、いまだに実現されない発明」の3カテゴリーに分けて論じている。ダイジェストでは「歓迎されていたのに、迷惑な存在になった発明」の例として「フロンガス」を主に取り上げた。
著者はマニトバ大学特別栄誉教授、カナダ王立協会フェロー。『エネルギーの人類史』(上下巻、青土社)、『Numbers Don't Lie』(NHK出版)などの著書がある。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2024年4月5日]

商品内容

要旨

「発明」イコール「イノベーション」ではない。イーロン・マスクの不都合な真実。原子力は「成功した失敗」だった。脱炭素化を急いではいけない。「指数関数的成長」は誤解されている。現代文明をつくった空前絶後の10年間…。報道や宣伝ではわからない事実を明らかに!過去の「失敗」から得られる教訓とは?いま、本当に必要なビジョンとは?―ビル・ゲイツが全著作を愛読する世界的権威が、テクノロジーの歴史と未来を語る!

目次

第1章 発明とイノベーション―その長い歴史と現代の狂騒
第2章 歓迎されていたのに、迷惑な存在になった発明(有鉛ガソリン
DDT
クロロフルオロカーボン類(フロンガス))
第3章 主流となるはずだったのに、当てがはずれた発明(飛行船
核分裂反応を利用した原子力発電
超音速飛行)
第4章 待ちわびているのに、いまだに実現されない発明(ハイパーループ―真空(に近い)空間で移動する高速輸送システム
窒素固定作物
制御核融合)
第5章 テクノロジー楽観主義、誇大な謳い文句、現実的な期待(「ブレイクスルー」ではない「ブレイクスルー」の数々
「加速化するイノベーション」という根拠のない説
私たちがもっとも必要とするもの)

著者紹介

シュミル,バーツラフ (シュミル,バーツラフ)   Smil,Vaclav
カナダのマニトバ大学特別栄誉教授。カナダ王立協会フェロー。エネルギー、環境、人口、食糧、技術革新史、リスク評価、公共政策などの領域で学際的研究に取り組んでいる。2013年、カナダ勲章を受勲。現在、日本国政府が主導する国際的プラットフォーム「Innovation for Cool Earth Forum」(ICEF)の運営委員会メンバーを務める
栗木 さつき (クリキ サツキ)  
翻訳家。慶應義塾大学経済学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)