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インシデント報告の理論と実践 システム思考による事故情報の収集・分析と防止策の立案

出版社名 日科技連出版社
出版年月 2024年3月
ISBNコード 978-4-8171-9795-5
4-8171-9795-1
税込価格 5,280円
頁数・縦 287P 21cm

商品内容

要旨

事故の効果的な再発防止のためには、事故に関する質の高い情報を集め、適切な方法で分析することが重要です。本書は、システム思考に基づいて事故情報をどのように収集・分析するか、また得られた情報からいかに事故を防止するかについて解説しています。具体的には、システム思考の事故原因モデルとしてラスムッセンのリスクマネジメントフレームワークを採用し、質の高い事故情報を集めるための実践方法について解説しています。その実践事例として、オーストラリアの引率者付きアウトドア活動における事故データの把握・分析システムの成功例を紹介しています。(システム思考とは)事故に対して、個人、チーム、組織、行政、社会などの幅広い視点からアプローチすることで、業務システム全体の最適化を図り、包括的な安全マネジメントを目指すこと。

目次

第1章 インシデントの原因とシステム思考
第2章 システム思考とインシデント分析
第3章 インシデント報告システム構築のためのプロセスモデル
第4章 システムの開発背景の理解
第5章 エンドユーザーのニーズと優先事項の特定
第6章 インシデント報告システムへのAcciMapの適用
第7章 信頼性と妥当性の評価
第8章 インシデント報告システムの試作設計
第9章 ユーザビリティの評価
第10章 データ品質の評価
第11章 開発プロセスの成果―UPLOADS
第12章 インシデントデータの分析
第13章 インシデント防止策の設計
第14章 教訓、今後の研究の方向性、そしてインシデントについて―報告システムの明日
付録A UPLOADSの寄与要因の分類体系
付録B 信頼性・妥当性評価のための分類作業例
付録C UPLOADSインシデント報告フォーム
付録D 訓練マニュアル:事故分析のためのUPLOADSアプローチ

著者紹介

グッド,ナターシャ (グッド,ナターシャ)   Goode,Natassia
サンシャイン・コースト大学の人間工学・社会技術システムセンターの上級研究員である。グッド博士は現在、システム思考手法の医療分野への適用に焦点を当て、アドバンス・クィーンズランド研究助成金を獲得し、心理学の博士号および優等学位の研究プログラム(honours)において、人が複雑なシステムに関してどのように学習するのかについて研究してきた。以来、システム思考を応用し、組織の安全マネジメント手法を最適化することを主に研究し、45を超える査読論文を共同執筆しているほか、多数の会議論文、業界レポートを執筆している
サイモン,ポール (サイモン,ポール)   Salmon,Paul M.
人間工学分野の教授であり、サンシャイン・コースト大学の人間工学・社会技術システムセンター(www.hf‐sts.com)の創設者、兼所長である。サーモン教授は現在、オーストラリア研究評議会のフューチャー研究助成金を受け、交通の安全について研究している。道路や鉄道安全、航空、防衛、スポーツやアウトドアレクリエーション、医療、労働安全、土地活用や都市計画、サイバーセキュリティなどの分野で、17年にわたる応用人間工学の研究実績がある。人間工学の理論と手法を応用し、人間、チーム、組織、システムのパフォーマンスを理解し、最適化することに焦点を当てた研究を行っている
レネ,マイケル (レネ,マイケル)   Lenn´e,Michael G.
オーストラリア、ビクトリア州にあるモナッシュ大学事故リサーチセンター(MUARC)の非常勤教授(研究担当)である。1998年にヒューマンファクターズ心理学の博士号を取得し、それ以来、大学や政府機関で多くの研究職を務めている。直近の学術職はMUARCにおける人間工学分野の教授で、そこでの研究プログラムではシミュレーションと計測車を用い、車両の設計、技術、道路設計が人間の行動と安全性に及ぼす影響について研究していた。レネ教授の研究は広く発信されており、120以上の学術論文、5冊の書籍、実践的な提言を伴う200以上の報告書が執筆されている
フィンチ,キャロライン (フィンチ,キャロライン)   Finch,Caroline F.
オーストラリアのバースにあるエディス・コーワン大学の副学長(研究担当)である。現職に就く前はバララットのオーストラリア連邦大学でスポーツ安全学のロバート・HT・スミスPersonal Chairを務め、国立保健医療研究評議会の研究助成金の支援も受けた。2010年より、アスリートの傷害予防と健康増進に関する研究に焦点を当てたIOC認定機関である、オーストラリアスポーツ傷害・予防研究センター(ACRISP)の所長を務めている。フィンチ教授は、非常に優れた学者であり、世界的に有名な研究者でもある。2018年、スポーツ医学、特に傷害予防の分野での教育者、研究者、著者として、アスリー卜や競技者の健康増進に貢献した功績によって、オーストラリア勲章(AO)のオフィサーに叙任された
前田 佳孝 (マエダ ヨシタカ)  
自治医科大学メディカルシミュレーションセンター講師。日本人間工学会認定人間工学専門家。1989年生まれ。早稲田大学創造理工学部経営システム工学科、同大学院博士後期課程修了。博士(工学)。早稲田大学助手を経て、2017年自治医科大学メディカルシミュレーションセンター助教、2020年同大学講師。専門は医療安全、人間生活工学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)