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明治の表象空間 上

権力と言説

岩波現代文庫 学術 474

出版社名 岩波書店
出版年月 2024年4月
ISBNコード 978-4-00-600474-3
4-00-600474-5
税込価格 1,760円
頁数・縦 330P 15cm
シリーズ名 明治の表象空間

商品内容

要旨

太政官布告から国語辞書の項目まで、歴史記述から抒情詩まで、法言語から新聞の報道記事まで、女性への人生訓から中国古典の考証まで…。近代日本のあらゆる言説アーカイヴから、既存の学問分野ごとに仕切られた分類の枠を取り外し、横断的に俯瞰することで「表象空間」を特徴づける輪郭線の描出を試みる。近代日本史、法制史、政治思想史、文学史…従来の議論を超えた、新たな「表象的風景」を描き出す!(全三巻)

目次

予防―内務省と警察(一)
仁愛―内務省と警察(二)
定位―戸籍(一)
逸脱―戸籍(二)
網羅性―新律綱領・刑法(一)
有限性―改定律例・刑法(二)
抽象化―旧刑法・刑法(三)
混淆―漢文体(一)
アイロニー―漢文体(二)
プラグマティズム―福沢諭吉(一)
啓蒙―福沢諭吉(二)
演戯―中江兆民(一)
地滑り―中江兆民(二)
正論―中江兆民(三)
新旧―中江兆民(四)
暴力―中江兆民(五)

出版社・メーカーコメント

学問分野ごとに仕切られた分類の枠を排し、混沌状態に立ち騒ぐ日本語言説の総体を、徹底したテクスト読解を通じて横断的に俯瞰することで、「理性」「時間」「システム」という現在に直結する近代日本の特異性を描き出し、「表象空間」のダイナミズムを浮かび上がらせる。毎日芸術賞特別賞受賞作。(全三巻)

著者紹介

松浦 寿輝 (マツウラ ヒサキ)  
1954年東京生まれ。詩人、小説家、批評家、フランス文学者。東京大学名誉教授。1988年『冬の本』で高見順賞、95年『エッフェル塔試論』で吉田秀和賞、96年『折口信夫論』で三島由紀夫賞、同年『平面論―一八八〇年代西欧』で渋沢・クローデル賞平山郁夫特別賞、2000年『知の庭園』で芸術選奨文部大臣賞(評論等部門)、同年「花腐し」で芥川賞、05年『あやめ 鰈 ひかがみ』で木山捷平文学賞、同年『半島』で読売文学賞、09年『吃水都市』で萩原朔太郎賞、14年『afterward』で鮎川信夫賞、15年本作で毎日芸術賞特別賞、17年『名誉と恍惚』で谷崎潤一郎賞およびドゥマゴ文学賞、19年『人外』で野間文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)