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「川の字」文化の深層心理学 親子の添い寝と「見るなの禁止」

出版社名 岩波書店
出版年月 2024年4月
ISBNコード 978-4-00-061637-9
4-00-061637-4
税込価格 2,970円
頁数・縦 231,3P 20cm

商品内容

要旨

両親の性行為を目撃することが神経症の原因になるとフロイトは分析した。親子が共に寝るのが一般的な日本においては、子どもがそこに巻き込まれやすい。では、こうした「川の字」寝の文化は、子どもの心や夫婦・親子関係にどんな影響を与えているのか。臨床現場の知見、春画や説話などの文化表象から広く読み解く。

目次

第1部 「川の字」文化と心の問題―臨床現場からみる(人間であり、動物であり―劇的観点からみる
「川の字」あるいは添い寝文化を通してみた、両親のつながり
臨床におけるカウチと「川の字」の空想
「川の字」文化を生きる―インド・コルカタの経験から)
第2部 「川の字」文化から臨床を問い直す―女性と精神分析(母と身体―「はぐくみ」という柔らかい禁止
三角関係の中の女性のこころ
居場所がない―母親であることの孤立と精神分析のワスレモノ
「先生転移」に覆われた「甘え」―「見るなの禁止」に隠された愛情への強い渇望)
第3部 「川の字」文化と私たちとの間に―歴史から考える(「川の字」文化にみる日本の性と育児―江戸、そして現代)

出版社・メーカーコメント

両親の性行為を目撃することが神経症の原因になるとフロイトは分析した。親子が共に寝るのが一般的な日本では、子どもがそこに巻き込まれやすい。では、こうした「川の字」寝の文化は、子どもの心や夫婦・親子関係にどんな影響を与えるのか。臨床現場の知見、春画などの文化表象から広く読み解く。田中優子氏も特別寄稿。

著者紹介

北山 修 (キタヤマ オサム)  
精神分析家・精神分析的精神療法家、医学博士。京都府立医科大学を卒業し、ロンドンのモーズレイ病院およびロンドン大学精神医学研究所で卒後研修、帰国後、北山医院(現・南青山心理相談室)院長。九州大学大学院人間環境学研究院および医学研究院教授、国際基督教大学客員教授などを経て、九州大学名誉教授、2021年より白鴎大学学長。元日本精神分析協会会長、元日本精神分析学会会長。国際精神分析協会会員
荻本 快 (オギモト カイ)  
精神分析家候補生。国際基督教大学卒、国際基督教大学大学院博士課程修了、博士(教育学)。相模女子大学学芸学部准教授。米国ニューヨーク州現代フロイト協会(IPA)Candidate.米国精神分析学会Psychoanalyst in Training.国際精神分析協会IPA in the Humanitarian Field Committee委員。メンタライゼーションに基づく治療 公認Practitioner(英国精神分析委員会/アンナ・フロイト)。臨床心理士。公認心理師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)