• 本

スペシャルティコーヒーの経済学

出版社名 亜紀書房
出版年月 2024年4月
ISBNコード 978-4-7505-1833-6
4-7505-1833-6
税込価格 3,080円
頁数・縦 486P 19cm

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要旨

100円程度で飲めるコンビニコーヒーから、1杯1,000円のスペシャルティコーヒーまで、私たちがコーヒーを楽しめるのは、中南米をはじめとする生豆の産地を原点とするバリューチェーンのおかげだ。しかし、高価なスペシャルティコーヒーの原料を生産する農家は、それに見合う収入が得られていないという。
本書は、原産地を困窮させない、持続可能で倫理的なコーヒーのバリューチェーンを構築するにはどうすべきか、現状を経済学的に緻密に分析した上で、その方策を探っている。コーヒーのグローバルなバリューチェーンには、生産者、輸出業者、輸入業者、焙煎業者、小売店などが連なっているが、その中でも、世界規模のサプライチェーンを構築する大手の焙煎会社が大きな力を持っており、生産者との富の格差が広がる一方のようだ。
著者は長年、経営コンサルティングとコーヒーの国際交易に携わり、2013年にコロンビアの零細コーヒー農家の権利向上を提唱する共同組合「セドロ・アルト」を創設。アリゾナ州のコーヒーブランドSwillings Coffeeの共同創設者にして生豆バイヤー、製品オペレーションマネージャーも務める。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2024年5月22日]

商品内容

要旨

長年コーヒー業界全般の諸問題に向き合ってきた著者が、脆弱なステークホルダー(零細生産者)に焦点を当てて説く現状と未来。スペシャルティコーヒーに代表される倫理的かつ持続可能な方途とは?広範な学術論文や研究を噛み砕き、独自の分析と考察を加えた必携書。コーヒーを本当に愛するすべての人に、いま捧げる―。

目次

第1章 コーヒー経済学入門(経済発展理論
採取主義 ほか)
第2章 国際的なバリューチェーン(サプライチェーン
政府、規制機構、多国間協定 ほか)
第3章 農園のあり方(農園の財政
製品を市場へ ほか)
第4章 持続可能性を問う(持続可能性とは何か
なぜコーヒーの心配をするのか ほか)
第5章 解決策―運まかせか否か(コーヒー栽培で利益を上げる方法
価格統制 ほか)

出版社・メーカーコメント

〈 一杯1000円のコーヒーは生産農家を救えたか?〉◎長年コーヒー業界全般の諸問題に向き合ってきた著者が、脆弱なステークホルダー(零細生産者)に焦点を当てて説く現状と未来。◎スペシャルティコーヒーに代表される倫理的かつ持続可能な方途とは?−−広範な学術論文や研究を噛み砕き、独自の分析と考察を加えた必携書。**********コーヒーの世界を動かしているのは綺麗事の物語ではなく、「需要」と「供給」だ。持続可能で倫理的なコーヒーを広めていくために、ではどう価値をつけ、どう還流させていけるのか。世紀をまたいで謳歌された「神話」の終焉。いま解決すべき課題とコーヒーの未来とは。

著者紹介

ウィンホールド,カール (ウィンホールド,カール)   Wienhold,Karl
1987年生まれ。ポストコロニアル農村開発に焦点を当てた農民社会とグローバル経済の交わりを研究し、アメリカ・サンダーバード大学(現アリゾナ州立大学の一部)、ブラジル・リオデジャネイロ連邦大学でMBAを取得。長年、経営コンサルティングとコーヒーの国際交易に携わり、2013年にコロンビアの零細コーヒー農家の権利向上を提唱する共同組合「セドロ・アルト」を創設。アリゾナ州のコーヒーブランドSwillings Coffeeの共同創設者にして生豆バイヤー、製品オペレーションマネージャーも務める。現在は、ポルトガルのリスボン大学で世界的に取引される零細農産物にまつわる開発学についての博士号を取得するための研究に従事
古屋 美登里 (フルヤ ミドリ)  
翻訳家
西村 正人 (ニシムラ マサト)  
京都市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専攻卒。出版社、ソフトウェアメーカーなどを経て、中国語と英語での表現を学ぶ
福澤 由佑 (フクザワ ユウスケ)  
ネイビーブルー株式会社・代表取締役社長。オランダ焙煎機メーカーGIESEN COFFEE ROASTERSの日本総代理店を務め、エスプレッソマシンなどのコーヒー機器で国内のロースターやカフェのサポートをおこなう。焙煎競技会「1ST CRACK COFFEE CHALLENGE」の企画・運営にも尽力している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)