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アリの巣をめぐる冒険 昆虫分類学の果てなき世界

幻冬舎新書 ま−10−3

出版社名 幻冬舎
出版年月 2024年4月
ISBNコード 978-4-344-98728-9
4-344-98728-4
税込価格 1,144円
頁数・縦 287,7P 18cm

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要旨

都市の公園や道路などでもよく見かけ、私たちにとって身近な昆虫であるアリ。社会性を持つことがよく知られる一方、多数の異なる種類の生物の「居候」を許していることはあまり知られていない。アリと共生、あるいは依存して生活することを「好蟻性」と呼び、少なくない数の生物がこの性質を持つという。
本書では、好蟻性をもつ微小な甲虫であるハネカクシを中心に、その不思議な生態や形態を昆虫分類学の見地から紹介している。研究者人生の序盤に好蟻性昆虫に魅せられた著者は、日本のみならずヨーロッパやマレー半島、南米をめぐってアリや好蟻性昆虫を採集・研究をし、数々の新種を発見。これまで進んでいなかった分類学的研究に貢献するとともに、好蟻性昆虫がアリの「匂い」を真似ることなどを観察した。なお本書の原著は、東海大学出版会(現在は東海大学出版部)の「フィールドの生物学」シリーズの一冊として、「未踏の調査地は足下に」の副題をつけて、2012年に初版が出版されたもの。
著者は北海道大学大学院農学研究科博士課程修了。博士(農学)。国立科学博物館、フィールド自然史博物館(シカゴ)研究員を経て、2017年より九州大学総合研究博物館准教授。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2024年6月18日]

商品内容

要旨

アリの行列をじっと眺めていると、アリ以外の生き物が何食わぬ顔で混じっていることがある。アリの巣にはさまざまな昆虫が居候しているのだ。そんな好蟻性昆虫に魅せられて、昆虫分類学の見地から研究を続ける著者。居候たちの正体とは?どんな目的で棲んでいる?アリはなぜ居候を追い払わないのか?そこには驚くほど多様な、虫たちの生存戦略があった。まだ誰も見たことのないすごい虫を見つけたい―世界中の森の地面に這いつくばって挑んだ汗と忍耐と興奮の冒険を、若き昆虫学者が綴った名著の新装版。

目次

第1章 好蟻性昆虫学ことはじめ(アリクイエンマムシの発見
ハネカクシの世界の門を叩く ほか)
第2章 アリの行列の百鬼夜行(新属、また新属
ヒメサスライアリを探せ ほか)
第3章 研究の枝葉を伸ばす(日本のアリスアブ相
アリヅカコオロギと小松君 ほか)
第4章 冒険は続く(三つ子の魂と進路
生き物漬け生活 ほか)
“新書版追記”アリの巣をめぐるその後の冒険

出版社・メーカーコメント

アリに乗る! 餌をねだる!! アリを食べる!!!アリの巣の居候、キミらは一体何者だ?アリの行列をじっと眺めていると、アリ以外の生き物が何食わぬ顔で混じっていることがある。アリの巣にはさまざまな昆虫が居候しているのだ。そんな好蟻性昆虫に魅せられて、昆虫分類学の見地から研究を続ける著者。居候たちの正体とは? どんな目的で棲んでいる? アリはなぜ居候を追い払わないのか? そこには驚くほど多様な、虫たちの生存戦略があった。まだ誰も見たことのないすごい虫を見つけたい−−世界中の森の地面に這いつくばって挑んだ汗と忍耐と興奮の冒険を、若き昆虫学者が綴った名著の新装版。

著者紹介

丸山 宗利 (マルヤマ ムネトシ)  
1974年生まれ、東京都出身。北海道大学大学院農学研究科博士課程修了。博士(農学)。国立科学博物館、フィールド自然史博物館(シカゴ)研究員を経て2008年より九州大学総合研究博物館助教、17年より准教授。アリやシロアリと共生する昆虫を専門とし、アジアにおけるその第一人者。昆虫の面白さや美しさを多くの人に伝えようと、メディアやSNSで情報発信している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)