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核燃料サイクルという迷宮 核ナショナリズムがもたらしたもの

出版社名 みすず書房
出版年月 2024年5月
ISBNコード 978-4-622-09697-9
4-622-09697-8
税込価格 2,860円
頁数・縦 275,27P 19cm

商品内容

要旨

日本のエネルギー政策の恥部とも言うべき核燃料サイクル事業は、行き場のない放射性廃棄物(核のゴミ)を無用に増やしながら、まったく「サイクル」できないまま、十数兆円以上を注いで存続されてきた。本書は核燃料サイクルの来歴を覗き穴として、エネルギーと軍事にまたがる日本の「核」問題の来し方行く末を見つめ直す。著者はあらゆる側面から、この国の「核エネルギー」政策の誤謬を炙り出している。地震国日本にとって最大のリスク・重荷である原発と決別するための歴史認識の土台、そして、軍事・民生を問わず広く「反核」の意識を統合する論拠が見えてくる労作。

目次

序章 本書の概略と問題の提起
第1章 近代日本の科学技術と軍事
第2章 戦後日本の原子力開発
第3章 停滞期そして事故の後
第4章 核燃料サイクルをめぐって
終章 核のゴミ、そして日本の核武装

著者紹介

山本 義隆 (ヤマモト ヨシタカ)  
1941年、大阪に生まれる。1964年東京大学理学部物理学科卒業。同大学大学院博士課程中退。現在、学校法人駿台予備学校勤務。科学史家。著書に『磁力と重力の発見』全3巻(みすず書房、2003、パピルス賞・毎日出版文化賞・大佛次郎賞)『近代日本一五〇年』(岩波新書、2018、科学ジャーナリスト賞、2019)ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)