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脳は眠りで大進化する

文春新書 1454

出版社名 文藝春秋
出版年月 2024年6月
ISBNコード 978-4-16-661454-7
4-16-661454-1
税込価格 1,078円
頁数・縦 254P 18cm

商品内容

要旨

睡眠研究が急速な進歩を遂げている。私たちはなぜ眠るのか。睡眠時には何が起きているのか?シンプルながら未解明だった謎を解く鍵が続々と見つかり、「睡眠は覚醒よりもアクティブである」ことがわかりつつある。研究の最先端をリードする著者が人類最大の難問と解の道筋を示すスリリングな書。

目次

第1章 私たちの体にひそむ時計の機能と睡眠
第2章 生命科学のパラダイムシフトと新世代の研究
第3章 細胞から個体へ―睡眠研究前夜の技術開発
第4章 難攻不落の睡眠研究に立ち向かう
第5章 睡眠の謎を解明していく
第6章 試験管の中に見えた睡眠中の「脳の大進化」
第7章 「健康な睡眠」の提案
第8章 人間をミクロに〓んでマクロに考える

出版社・メーカーコメント

”科学界の若きプリンス”と謳われた睡眠研究者の上田泰己氏。人間のリズムを解明する概日時計の研究、睡眠の研究で世界的に注目を集め、『情熱大陸』(2009)、NHK『プロフェッショナル仕事の流儀』(2010)など20代の若さで研究チームを率いる”天才”としてメディアにも取り上げられたが、「生命の謎の解明に1秒でも時間を投入したい」と相次ぐ出演依頼、書籍化オファーを断り、日夜研究に励むを選んだという。それから十数年−−。生命はなぜ眠り、覚醒するのか? 睡眠中に脳内では何が起きているのか?生命の根幹でもある睡眠・覚醒のメカニズムを解明する数々のブレイクスルーが、上田泰己率いる研究チームはもちろん、日本の睡眠研究によってもたらされている。「今なら科学的なボキャブラリーによって、その謎を語ることができる」。・睡眠と覚醒はメモ帳と万年筆で説明できる(カルシウムとリン酸化酵素)・睡眠を数えられる機構が体内にある・眠りこそがもっともアクティブな行為である・脳とは第二の心臓である・ビッグデータ、ゲノム解析の時代だからこそ進化した睡眠研究・眠りがわかれば知性も老化も精神疾患の謎も解明できる「生命を作って理解する」システム生物学の時代を牽引する著者が、人間の知性、老化や精神疾患をはじめとする難病のメカニズムまで、残された科学の謎解明にもつながる睡眠研究の全貌を明らかにする。

著者紹介

上田 泰己 (ウエダ ヒロキ)  
1975年福岡県生まれ。東京大学医学部卒業、同大大学院医学系研究科修了。2003年から理化学研究所にてシステムバイオロジー研究チームのチームリーダー、プロジェクトリーダー、11年から生命システム研究センターのグループディレクターを経て13年より東京大学大学院医学系研究科教授。現在、理化学研究所・生命機能科学研究センター・チームリーダー、東京大学大学院情報理工学研究科・システム情報学専攻教授(兼担)。専門はシステム生物学・合成生物学で、概日時計などをテーマに生命の時間・情報の解明に取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)