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ぼくが生きてる、ふたつの世界

幻冬舎文庫 い−74−1

出版社名 幻冬舎
出版年月 2024年7月
ISBNコード 978-4-344-43377-9
4-344-43377-7
税込価格 693円
頁数・縦 246P 16cm

商品内容

要旨

ろうの両親の元に生まれた「ぼく」。小さな港町で家族に愛され健やかに育つが、やがて自分が世間からは「障害者の子」と見られていることに気づく。聴こえる世界と聴こえない世界。どちらからも離れて、誰も知らない場所でふつうに生きたい。逃げるように向かった東京で「ぼく」が知った、本当の幸せとは。親子の愛と葛藤を描いた感動の実話。

目次

第1章 海辺の小さな町に生まれて(平凡な町に暮らす、“ふつうではない”親子
聴こえない母は、おかしいのかもしれない
母の喋り方を笑われてしまった日
授業参観や運動会に、来ないでほしい
“手話”は変な言語なのだろうか
障害者の子どもへの無理解と差別)
第2章 自分の親が恥ずかしい(息子の“声”を聴きたくて
いじめられていることを相談できない
両親の障害を公表した同級生
思い出が残っていないアルバム
息子の将来について、話し合えない母
障がい者の子どもになんてなりたくなかった)
第3章 そして、上京(いつだって笑っていてほしいから
大学に行くことを諦めざるを得なかった
差別してきた社会を見返すために
手話を使って話してくれて、ありがとう
母を見捨て、東京へ行くことを決意したぼく
携帯電話に残された“無言の留守電”)
第4章 コーダに出会う(お店で出会った聴こえないお客さん
聴こえない親に育てられた“コーダ”
ろう者難聴者がうたったバースデーソング
東日本大震災が母を襲った
父が死んでしまうかもしれない
子どもを作ることを反対されていた両親)
第5章 母との関係をやり直す(祖母の死と、母が抱く哀しみ
聴こえなくても“できること”とは
コーダの野球選手に教わった、親子の愛情
優生保護法の被害者になった障害者たち
コーダとして生まれたことを誇りに思う
「守る」のではなく「ともに生きていく」)

著者紹介

五十嵐 大 (イガラシ ダイ)  
1983年、宮城県生まれ。2020年『しくじり家族』でエッセイストとして、22年『エフィラは泳ぎ出せない』で小説家としてデビュー。『聴こえない母に訊きにいく』が第一回生きる本大賞にノミネートされる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)