マザリング 性別を超えて〈他者〉をケアする
集英社文庫 な73−1
出版社名 | 集英社 |
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出版年月 | 2024年7月 |
ISBNコード |
978-4-08-744674-6
(4-08-744674-3) |
税込価格 | 935円 |
頁数・縦 | 390P 16cm |
商品内容
要旨 |
「マザリング」とは、性別を超え、ケアが必要な存在に手を差しのべること。気鋭の映像作家が、自身の妊娠出産を端緒に、あらゆる弱者を不可視化するこの現代社会を問い直す。産後うつに陥った人、流産を経験した人、産まないと決めている人、養子を迎えた人…社会に埋もれるさまざまな「声なき声」に耳を傾け、手垢にまみれた「母」という概念を解きほぐす、圧巻のルポルタージュ・エッセイ。 |
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目次 |
第1章 言葉を失った私と、あなたへの私信 |
出版社・メーカーコメント
「母」を、解きほぐす。社会的/政治的役割から「母」を解放し、手あかにまみれたその概念を捉えなおすために。産後うつに陥った人、流産を経験した人、産まないと決めた人、養子を迎えた人など、社会で埋もれる「声なき声」に耳を傾けた、魂ほとばしる〈ルポルタージュ・エッセイ〉。【刊行以来、各紙誌で絶賛の声、続々!】こんなに密度の濃い、あるいは濃度の高い書きものを読んだことが、近ごろあっただろうか。その密度あるいは濃度が、読んだ後ずっと残って離れない。−−斎藤真理子氏(「すばる」2021年3月号書評)語りきれないものを語りながら近づき、語りきれない可能性を知るからこそ伝えられることがある。手探りでどうにか進んで行こうとするこの試みを、この先も読んでいきたい。−−柴崎友香氏(「読売新聞」2021年3月21日書評)「妊娠、出産、育児の場における女性の身体論の記録」を通じて、生命の誕生を資本主義社会の都合に合わせて効率的に処理しようとする姿勢の根本的な過ちを思い知らされる。 −−田中俊之氏(「日本経済新聞」2021年2月20日書評)【目次】まえがき第一章 言葉を失った私と、あなたへの私信第二章 女たちの館の孤独第三章 少女たちの変身第四章 無縁としての女性たち第五章 失われた子どもたち第六章 母の彼岸性第七章 脱コルセット第八章 養子−−たくさんの手のなかで第九章 父から見たマザリング第十章 虚無としての母第十一章 私たちの母へあとがき解説 ブレイディみかこ 【著者略歴】中村佑子(なかむら・ゆうこ)1977年東京都生まれ。映像作家。立教大学現代心理学部映像身体学科兼任講師。哲学書房にて編集者を経たのち、2005年よりテレビマンユニオンに参加。映画作品に『はじまりの記憶 杉本博司』『あえかなる部屋 内藤礼と、光たち』が、著書に『わたしが誰かわからない ヤングケアラーを探す旅』がある。