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裏庭のまぼろし 家族と戦争をめぐる旅

出版社名 亜紀書房
出版年月 2024年8月
ISBNコード 978-4-7505-1849-7
4-7505-1849-2
税込価格 1,980円
頁数・縦 255P 19cm

商品内容

要旨

若き陸軍将校だった大叔父は一九四五年六月、沖縄で消息を絶った。実家の古い蔵に残された手記や写真、彼の婚約者が八十年間大切に持ちつづけた手紙…。人類学者として、戦争に関与した者の親族として葛藤を抱えながら足跡を辿る著者は、その地に生きる人びとの声に耳を傾け無きものとされた存在に目を凝らす。歴史に沈められた、戦争の時代を生きた人びとの声を今に届けるノンフィクション。

目次

裏山のほとりで
蔵の中
科学と動員
水底の魚
縁側の椿
絹糸のひかり
オルガンの歌
埠頭にて
遠い島影
月と海鳴り
物語の外で
竹林と夕星
雲の行方

出版社・メーカーコメント

【推薦】武田砂鉄さん(ライター)歴史は常に今を問いかけてくる。聞かれるのを待っている声は、誰のもとにも在るのかもしれない。戦地から届いた当時の手紙は、想像もつかなかった戦時中の暮らしを生き生きといまに蘇らせた。家業を「不急不要」とされ、祖父は軍事研究の道へ。大叔父は若き陸軍将校としてアジア各地を転戦し、沖縄へ−−。人類学者が、自身の家族史をひもときながら、その足跡を訪ねて紡ぐ、等身大の〈昭和と戦争〉。

著者紹介

石井 美保 (イシイ ミホ)  
文化人類学者。これまでタンザニア、ガーナ、インドで精霊祭祀や環境運動についての調査を行ってきた。2020年の夏、アジア・太平洋戦争で戦死した大叔父の遺した手紙を手にしたことから、戦争と家族史について調べ始める。このエッセイの挿画を描いている銅版画家のイシイアツコとは実の姉妹(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)