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逆説の日本史 28

大正混迷編 南北朝正閏論とシーメンス事件の謎

出版社名 小学館
出版年月 2024年7月
ISBNコード 978-4-09-389165-3
4-09-389165-6
税込価格 2,200円
頁数・縦 445P 20cm
シリーズ名 逆説の日本史

商品内容

要旨

日本史ノンフィクションの最高傑作。日本人はなぜ滅んでしまった王朝を“意識”するのか。「北朝」と「南朝」「正当な天皇家」はどちらか?

目次

第1章 大日本帝国の確立4 南北朝正閏論の展開―「北朝の天皇はニセモノ」という爆弾発言(歌人石川啄木が持っていたジャーナリスト的「嗅覚」
公開されなかった大日本帝国糾弾の文書 ほか)
第2章 大日本帝国の確立5 「桂園時代」の実相―元老・西園寺公望の「改革」と「挫折」(「やんちゃ」で軍人志望だった異色の元老・西園寺公望
革命から帝政そして「王政復古」というフランス混乱史 ほか)
第3章 大日本帝国の確立6 シーメンス事件とはなんだったのか―排除された「英米協調路線」(言論の力で閥族・桂太郎を見事に討ち取った「憲政の神様」尾崎行雄
西園寺と山本の間で交わされた「二つの密約」 ほか)
第4章 大日本帝国の確立7 勃発!第一次世界大戦―そのとき日本は狂喜乱舞した(「『明治天皇の大業』を損なう悪」とみなされ民衆から嫌われた政友会
「袁世凱と和解協調すべき」と説いた山県有朋の「良識」 ほか)

出版社・メーカーコメント

「北朝」と「南朝」、「正統な天皇家」は?  『逆説の日本史』シリーズ最新巻となる第28巻は、いよいよ大正時代に突入。 まず、当時の歴史教科書の記述に端を発する、「南北朝正閏論」問題を考察する。この論争は政争の具とされただけで無く、新聞社が部数拡販のために煽るなどしたため、大きな社会問題と化した。 次に、桂太郎と西園寺公望が交互に内閣を組織した「桂園時代」について振り返る。「異色の元老」と言われた西園寺がめざした「改革」とはなんだったのか? そしてそれはなぜ挫折したのか? また、いまだ真相が解明されない一大疑獄事件「シーメンス事件」にもメスを入れる。じつは、この事件は「仕立てられた」ものであり、裏で操っていた「黒幕」は、「でっち上げと証拠隠滅の達人」だったのだ……。 そして終章では、第一次世界大戦に関する分析である。なぜ、「日本史」に第1次世界大戦の詳細な分析が必要なのか? それは、この大戦が契機となって、大日本帝国が「植民地獲得レース」でドイツを抜き、「金メダル」を狙える位置に躍り出たからなのである。  【編集担当からのおすすめ情報】  お待たせしました! 歴史ノンフィクションの金字塔『逆説の日本史』シリーズ、2年ぶりとなる最新巻です。 時代はいよいよ大正に突入。歴史の授業では触れられることが少ない「南北朝正閏論」に光を当て、当時の政治・社会状況についてわかりやすく解説しています。 さらに、一大疑獄事件として知られるものの、いまだ謎が多い「シーメンス事件」についても、「井沢史観」による独自のアプローチからその闇を暴き、「真犯人」について言及しています。

著者紹介

井沢 元彦 (イザワ モトヒコ)  
作家。1954年2月、愛知県名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業。TBS報道局記者時代の80年に、『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞を受賞。現在は執筆活動に専念し、独自の歴史観で『逆説の日本史』を『週刊ポスト』にて好評連載中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)