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VTuber学

出版社名 岩波書店
出版年月 2024年8月
ISBNコード 978-4-00-061653-9
4-00-061653-6
税込価格 3,740円
頁数・縦 342P 21cm

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要旨

インターネット上のエンターテイメントコンテンツとして「バーチャルユーチューバー」=「VTuber」が若年層を中心に大きな人気を集めている。YouTubeなどの動画配信のみならず、ライブ活動や企業や自治体とのコラボなど活動の幅を広げており、2023年度の国内市場規模が800億円という試算もある。本書は、VTuberという特異な存在を社会現象としてとらえ、その可能性や課題について多面的に考えるための視座を、さまざまな分野の研究者やVTuber自身などが提供する総合的な学術書である。VTuberとは、『現代用語の基礎知識2024』の説明文によると「VR(仮想現実)スタジオ内で3DCGキャラクターに扮し、実況動画を配信する人のこと」。日本発の存在であり、海外にもファンや、VTuberが増えているようだ。編著者の岡本健氏は近畿大学総合社会学部/情報学研究所教授。VTuber「ゾンビ先生」の中の人でもある。山野弘樹氏は、東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻博士課程在籍。吉川慧氏は文化ジャーナリスト。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2024年10月18日]

商品内容

要旨

VTuberは「インターネット」と「コンテンツ」が連綿と紡いできた文化的、社会的、産業的な試行錯誤による蓄積の結節点にいる存在である。そこからは、情報社会が進展するにつれて現れてきた可能性や課題、多層的な問いを取り出すことができる。様々なバックグラウンドを持つ執筆陣が、VTuberについて考えるための視座を提供する。

目次

『VTuber学』をはじめよう
第1部 VTuberことはじめ(VTuberの歴史―VRニュースサイト「PANORA」運営者の視点から
VTuber企業のビジネスモデルと社会的広がり―ANYCOLORとカバーを中心に
VTuberのエンターテイメント性を考える
すべてがVになる―VTuber現象が人類の魂を解き放つ)
第2部 調査編(VTuber学入門―どのようにVTuberを調査・研究していくのか
メタVTuberコンテンツの表象文化研究―「匿名性」「有名性」「声」「ジェンダー」から考える
当事者の声をとらえる―「バ美肉」実践者へのアンケート・インタビュー調査
重なり合うアバターたち―VRChatにおけるアバター/ユーザー関係の諸相)
第3部 理論編(「VTuber」とはいかなる存在者か
実在する配信者としてのVTuber
人格(ペルソナ)としてのVTuber
フィクショナル・キャラクターとしてのVTuber
「身体」と「魂」としてのVTuber)

出版社・メーカーコメント

VTuberは、インターネットとコンテンツが連綿と紡いできた文化的、社会的、産業的な試行錯誤による蓄積の結節点にいる存在である。そこからは、情報社会が進展するにつれて現れてきた可能性や課題、多層的な問いを取り出すことができる。気鋭の執筆者陣が、様々な角度からVTuberについて考えるための視座を提供する。

著者紹介

岡本 健 (オカモト タケシ)  
1983年奈良県生まれ。近畿大学総合社会学部/情報学研究所教授。VTuber「ゾンビ先生」の中の人でもある。2012年3月に北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院観光創造専攻を修了。博士(観光学)
山野 弘樹 (ヤマノ ヒロキ)  
東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻博士課程在籍。2017年、上智大学文学部史学科卒業。2019年、東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻修士課程修了。修士(哲学)。ポール・リクールの研究に取り組むとともに「VTuberの哲学」という新たな学問分野の立ち上げに挑む
吉川 慧 (ヨシカワ ケイ)  
インタビュアー/ライター/文化ジャーナリスト。東京中華学校講師、ドワンゴなどを経て、ハフポスト日本版、BuzzFeed Japan、Business Insider Japanで記者・編集者を歴任。現在はフリーランスとして雑誌、ウェブメディアなどに寄稿。VTuberをはじめ、古今東西のエンターテインメントやビジネスについて取材。関心領域はカルチャー×歴史×ビジネス(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)