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米中対立と国際秩序の行方 交叉する世界と地域

出版社名 東信堂
出版年月 2024年7月
ISBNコード 978-4-7989-1912-6
4-7989-1912-8
税込価格 2,970円
頁数・縦 306P 21cm

商品内容

要旨

新たなる世界秩序の渦中で、日本は選択を迫られている―。近年、国際社会では中国やロシアなど権威主義的な大国の影響力が拡大する中、米国・欧州そして日本など民主主義国家が築き上げてきた戦後国際秩序が揺らぎ始めている。本書は、米中の2国間関係を分析の基本対象とするだけでなく、それら対立に関わる世界各国・欧州・太平洋地域のアクター、さらに「グローバル・サウス」と呼ばれる南アジア・アフリカ地域での対米・対中政策の動向と秩序観を組み入れ、全世界的に分析。3部13章に渡る各地域研究気鋭の第一人者らによる最新の分析は、我が国の安全保障・外交戦略を方向付ける類書にない力作である。

目次

米中対立は体制間競争か?―「民主主義対権威主義」と国際秩序
第1部 「グローバル・サウス」と米中対立(ASEANと米中対立―揺らぐ地域秩序
米中対立と南アジア―インド・パキスタン・アフガニスタンの動向
米中対立と激動する中東地政学の行方
米中戦略的競争とアフリカ:未来を形成する役割
米中対立はラテンアメリカに何をもたらすのか―アルゼンチンを事例として)
第2部 米中対立と東アジア(米中対立とロシア―安全保障面における「問題としての中国」と「パートナーとしての中国」
米中対立と朝鮮半島―米朝関係改善の挫折と対「中ロ」天秤外交への回帰
米中対立と台湾―大国間競争の行方を左右する「小国」の選択)
第3部 誰が世界秩序を担うのか?(担わない欧州?―多極化と戦略的自律
インド太平洋のパックス・アングロ・サクソニカ体制と米中対立―現代中国と戦前日本の対米挑戦及び国際秩序の展望
米中対立の行方と日本の進む道)
米中対立と国際秩序の行方―世界は分断の道を歩むのか?

著者紹介

五十嵐 隆幸 (イガラシ タカユキ)  
防衛研究所地域研究部中国研究室専門研究員。防衛大学校総合安全保障研究科後期課程修了、博士(安全保障学)。防衛大学校防衛学教育学群統率・戦史教育室准教授を経て現職。専門は東アジア国際政治史。主著に『大陸反攻と台湾―中華民国による統一の構想と挫折』(名古屋大学出版会、2021年)=第38回「大平正芳記念賞」受賞、第12回「地域研究コンソーシアム賞」受賞、第8回「猪木正道賞(正賞)」受賞、第34回「佐伯喜一賞」受賞など
大澤 傑 (オオサワ スグル)  
愛知学院大学文学部英語英米文化学科准教授。防衛大学校総合安全保障研究科後期課程修了、博士(安全保障学)。防衛大学校総合安全保障研究科特別研究員、駿河台大学法学部助教を経て現職。専門は政治体制論。主著に『国際政治』第207号(2022年3月)=第15回「日本国際政治学会奨励賞」受賞、『独裁が揺らぐとき―個人支配体制の比較政治』(ミネルヴァ書房、2020年)=2021年度「ラテン・アメリカ政経学会研究奨励賞」受賞など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)