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星屑鉄道の鉱石カフェ

ことのは文庫

出版社名 マイクロマガジン社
出版年月 2024年8月
ISBNコード 978-4-86716-617-8
4-86716-617-0
税込価格 781円
頁数・縦 255P 15cm

NetGalley 会員レビュー

レビュアー

おすすめ度おすすめ度★5

訳あって三柱は、星屑鉄道を走らせている。銀河鉄道の夜を思わせるような、人間にとって不思議な空飛ぶ列車は悩める人に反応して、その人の元を訪れる。そして、メメと名乗る車掌はミズハと名乗るシェフに、鉱石をイメージした食べ物を作ってもらい悩める人の背中を押す。幻想的でありながら、しっかりと現実と向き合うエールを送る三柱の優しい魔神は今日も星屑鉄道の想いを叶えるためにどこかを走っているのだろうか。夏のお供にピッタリの1冊。

教育関係者

おすすめ度おすすめ度★5

迷いに飲み込まれかけた人を乗せるために現れる、蒸気機関車に引かれた『星屑鉄道』。軽い調子で落ち着かせて特設「鉱石カフェ」に案内する車掌と、それを迎えるシェフら2人。『星屑鉄道』が持つ意思、更に乗る彼らの由来≠読んで確かめて欲しい。いつか『星屑鉄道』は無へと還る。その時まで、この3人の魔神≠ヘ誇りを持って乗り続けるのだろう。そして、乗るべきものが想いを遂げた後も、胸を張って存在しつづけるのだろう。蒼月海里先生の作品はたくさん読んできたが、今の時点ではこれがベストと感じた。

レビュアー

おすすめ度おすすめ度★5

星空を走る列車ときれいな鉱石、まるで現代板『銀河鉄道の夜』のようなお話だった。悩みを抱えている人を迎えにくる『星屑鉄道』は星空を走る列車だ。列車の中で迎えてくれるのは「死神」「堕天使」「賢者」たち。食堂車には「鉱石カフェ」があり、そこで出されるスイーツはきらきらと輝いていて美味しそうだ。そのスイーツを食べた乗客は心の中が温かくなり、背中を押された気分になる。悩みに大きいも小さいもない。大人にも子供にも悩みはある。色んな世代の人の悩みが描かれ、自分の悩みに近いものを感じる人もいるだろう。だから幅広い世代におすすめしたい物語だ。

上記レビューの提供元:NetGalley(株式会社メディアドゥ)

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商品内容

要旨

この世ならざる場所を駆ける『星屑鉄道』は、悩める人の前にふと現れる。その「食堂車」で提供されるのは、きらきらと輝く「鉱石スイーツ」だ。この列車の車掌は、底抜けに明るく人間が大好きな「死神」。スイーツを作るのは、人間の助けになりたい物憂げな「堕天使」。二人のもとに鉱石を運ぶのは、幼い見た目だが尊大な「賢者」。この風変わりな彼らときらめくスイーツが、「乗客たち」を「ふたたび前を向いて生きる」方向へと導いていく―。

出版社・メーカーコメント

この世ならざる場所を駆ける『星屑鉄道』は、悩める人の前にふと現れる。その「食堂車」で提供されるのは、きらきらと煌く「鉱石スイーツ」だ。この列車の車掌は、底抜けに明るくポジティブな金の瞳の美青年。その正体は「生と死の境界の番人」。大の人間好きで、人間が長生きすることが喜ばしいと思っている。そしてスイーツを作るのは、深海色の髪の物憂げな青年。正体は「縁結びを得意とする海の死者」。とある事情により堕天使となったが、人間の助けになりたい気持ちは変わっていない。この風変わりな二人が、次々と現れる「悩める人間たち」を優しく「ふたたび前を向いて生きる」方向へと導いていく−−。

著者紹介

蒼月 海里 (アオツキ カイリ)  
宮城県仙台市生まれ、千葉県育ち。元書店員。デビュー作『幽落町おばけ駄菓子屋』シリーズ(角川ホラー文庫)で人気を博す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)