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南海トラフM9地震は起きない 「想定外逃れ」でつくられた超巨大地震の真実

出版年月 2024年9月
ISBNコード 978-4-910818-19-1
4-910818-19-7
税込価格 1,650円
頁数・縦 197P 19cm

商品内容

要旨

2016年熊本地震、2018年北海道胆振東部地震、2024年能登半島地震…。東日本大震災以降、なぜ大地震は南海トラフ以外の地域で起きるのか。「熱移送説」で地震発生のメカニズムを説き明かす。

目次

第1章 プレート説は「現代の天動説」(プレート説とは何か
米ソの冷戦中に誕生したプレート説 ほか)
第2章 日本地震学の「黒歴史」(東日本大震災後の地震学者の反省
地震学者と地質学者 ほか)
第3章 地下の「熱移送」が地震を引き起こす(松代群発地震
地震の謎に迫った松澤チーム ほか)
第4章 日本の防災対策を抜本的に見直せ(プレート説に依拠した地震予知
予知研究を行っているのは日本だけ ほか)

出版社・メーカーコメント

南海トラフ地震が30年以内に起きる確率は70〜80%といわれているが、想定されているような超巨大地震はそう簡単には起きない。東海沖地震、東南海地震、南海地震が連動して起こるというM9の地震は偶然が重なって起こる最悪の場合の見積もりでしかない。日本人の大半が海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込み、そこに生じた歪みが解放されたときに地震が発生すると思っている。この仕組みを「プレート説」という。しかし「プレート説」では中国など大陸内部で起きる地震は説明ができない。「プレート説」が定着してから50年以上が経過するのに、プレートの枚数はいまだ確定しておらず、プレートが動く原理もわかっていない。実際のところはプレートの沈み込みで地震が起きているのではなく、地震が起きているところにプレート境界面を設定したにすぎない。「プレート説」に基づいて地震予知の研究をしているのは日本だけ。活断層が動いて直下地震が起きると思っているのも日本だけだというから驚きだ。本書はほとんど信仰と言っていい「プレート説」の限界をつまびらかにし、巨大地震を予測するために研究すべきなのは「熱移送論」であると提唱する。またなぜ日本がプレート説一辺倒になっているのかという不都合な真実を解説。「熱移送論」による地震予測と、地震の防災対策への抜本的な見直しを提言する。

著者紹介

角田 史雄 (ツノダ フミオ)  
1942年群馬県生まれ。埼玉大学名誉教授。1973年、理学博士号取得。1982年、埼玉大学教養部教授。1995年、埼玉大学工学部教授。2006年、埼玉大学理工学研究科教授。2008年より現職。埼玉県大規模地震被害想定委員、埼玉県環境科学国際センター研究審査委員などを歴任
藤 和彦 (フジ カズヒコ)  
元内閣官房内閣情報分析官。1960年、愛知県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、通商産業省(現経済産業省)入省。エネルギー政策などの分野に携わる。1998年、石油公団へ出向(備蓄計画課長、総務課長)。2003年、内閣官房出向、内閣情報調査室内閣参事官及び内閣情報分析官(グローバルシステム担当)。2011年、公益財団法人世界平和研究所(中曽根研究所)出向、主任研究員。2016年から独立行政法人経済産業研究所上席研究員。2021年から同コンサルティングフェロー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)