フェイク・マッスル
出版社名 | 講談社 |
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出版年月 | 2024年8月 |
ISBNコード |
978-4-06-536191-7
(4-06-536191-5) |
税込価格 | 1,980円 |
頁数・縦 | 281P 20cm |
NetGalley 会員レビュー 書店関係者 おすすめ度 いや〜めちゃくちゃ面白かった!ミステリと言っても本格ミステリ・変格ミステリ・社会派ミステリと色々あるけどこちらの作品はなんと筋肉ミステリ!!筋トレあるあるの数々にトレーニーなら必ずニヤニヤしてしまうことだろう。ストーリーのテンポも良く、登場人物も魅力的。アイドルのドーピング疑惑を調べるためジムに潜入取材することになった新人記者の松村君が主人公なのだが、決して有能とは言えない彼が肉体の逞しさに比例してメンタルも逞しくなっていく様が微笑ましく応援せずにはいられない。筋トレが好きな人 、筋トレに興味がある人、ミステリが好きな人、もちろんそうでない人にもおすすめ。 教育関係者 おすすめ度 アイドルがわずか3ヶ月でボディビル大会3位に。これはドーピングによるフェイクの筋肉なのか?潜入取材を命じられた新人週刊誌記者の健太郎は、真実に迫れるのか? かってない舞台で繰り広げられるエンタメ。出版社に見切られ寸前の健太郎の染まりやすさには苦笑させられたが、中盤からこんな急展開になるとは。と思ったらまた急展開。それだけでなく、登場人物達の立ち位置が目まぐるしく入れ替わっていく様に唖然とするしか無かった。そして、意外な真相へ。そうか。そうだったのか。でもそれで終末とはならなかった。あのピアノの経験が謎を解くだけでなく、こんな気持ちよい結末へと導くとは。思わずうなってしまった。 書店関係者 おすすめ度 展開が早く、リズムよく楽しく読めます。いくつもの伏線が一つの真実につながるさまや、登場人物たちの繋がりなどは伊坂さんを彷彿とさせました。新米記者の成長譚としても面白く、がんばれ!!いいぞいいぞ!!よくやった!!!って思いながら読みました。仕事のつもりがプライベートでも食事に気をつかうようになったり、私が大好きな三島の言葉が飛び出したりと、面白かったです。 上記レビューの提供元:NetGalley(株式会社メディアドゥ) NetGalleyとは、本を応援するWEBサイトです。 |
書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件
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フェイク・マッスル
- おすすめ度
- ほんのいえ宮脇書店越谷店 (埼玉県越谷市)
選考委員大絶賛の第70回江戸川乱歩賞受賞作。謎解きに固執しないエンタテインメント作品として読み応えある一冊だ。
ユーモアミステリと評されるほど、読みやすく独特なスピード感にのっていくうちに作者の罠にはまってしまう。
クソ真面目なほどの主人公を応援したくなり、潜入取材モノとしてシリーズ化されるかもしれないと興味がわいた。(2024年9月7日)
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商品内容
文学賞情報 |
2024年
第70回
江戸川乱歩賞受賞 |
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要旨 |
たった3ヵ月のトレーニング期間を経て、人気アイドル大峰颯太がボディビルの大会で上位入賞を果たした。SNS上では「そんな短期間であの筋肉になるわけがない、あれは偽りの筋肉だ」とドーピングを指摘する声が上がり、炎上状態となってしまう。当の本人は疑惑を完全否定し、騒動を嘲笑うかのように、「会いに行けるパーソナルジム」を六本木にオープンさせるのだった。文芸編集者を志しながら、『週刊鶏鳴』に配属された新人記者・松村健太郎は、この疑惑についての潜入取材を命じられ、ジムへ入会する。あの筋肉は本物か偽物か。松村は、ある大胆な方法で大峰をドーピング検査することを考え付くのだが―?真実を巡る潜入の日々が始まった。第70回江戸川乱歩賞。 |
出版社・メーカーコメント
突然マッチョになったアイドルのドーピング疑惑を追う、という展開は面白く、スピード感もあった。独自の世界で勝負できる書き手だと思う。−−東野圭吾主人公の潜入取材やそれに伴う成長を笑いながら応援し、ユーモアミステリとして楽しむことができました。潜入取材シリーズとなれば喜んで追っていきたいと思います。−−湊かなえ真面目で、真面目であるがゆえにちょっと抜けたところのある主人公にも好感が持て、エンタメとして山場となる試練をひとつひとつ乗り越えて読ませるテンポの良さも素晴らしい。ーー辻村深月頭抜けて面白かった。どうかすると「選考のために原稿を読んでいる」ことを忘れてしまいそうになりながら、ノンストップで楽しませていただいた。−−綾辻行人謎も彼の潜入取材ぶりもユニークで、「何をやっているんだか」「よし、がんばれ」とにやけながら読み進めた。まんまと作者の術中にはまった感じだ。ーー有栖川有栖あらすじたった三ヵ月のトレーニング期間で、人気アイドル大峰颯太がボディービル大会の上位入賞を果たした。SNS上では「そんな短期間であの筋肉ができるわけがない、あれは偽りの筋肉だ」と、ドーピングを指摘する声が持ち上がり、炎上状態となってしまう。当の大峰は疑惑を完全否定し、騒動を嘲笑うかのように、「会いに行けるパーソナルジム」を六本木にオープンさせるのだった。文芸編集者を志しながら、『週刊鶏鳴』に配属された新人記者・松村健太郎は、この疑惑の潜入取材を命じられ、ジムへ入会する。馬場智則というベテラン会員の助力を得て、大峰のパーソナルトレーニングを受講できるまでに成長。ついに得た大峰との一対一のトレーニングの場で、ドーピングを認める発言を引き出そうとするが、のらりくらりと躱されてしまう。あの筋肉は本物か偽物か。松村は、大峰の尿を入手してドーピング検査にかけるという大胆な方法を考え付くのだが−−?フェイクが氾濫する時代の、「真実の物語」が始まった。