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土と脂 微生物が回すフードシステム

出版社名 築地書館
出版年月 2024年9月
ISBNコード 978-4-8067-1669-3
4-8067-1669-3
税込価格 3,520円
頁数・縦 413P 20cm

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要旨

健康志向の高まりから、食物に含まれる栄養素を気にかける人が多くなっている。だが、私たちが食べる肉や野菜などに含まれる成分の多くが、もとはといえば「土」にあることを意識する人は少ないのではないだろうか。食卓に並ぶ野菜や果物、あるいは肉や乳をとる家畜の餌が含む栄養素は、土壌の状態の影響を受けるのだ。本書では、農作や牧畜が行われる土壌が、人間の健康へ影響を与えるメカニズムを、幅広く事例や研究成果を取り上げながら詳しく解説している。土壌細菌や菌類はビタミンやミネラルといった栄養素を産生し、根を通じて植物に吸収させる。人間はその植物を食べるか、それを餌にした家畜から肉や乳をいただく。ところが、現代の農業における耕運機の使用は、土壌にいる生物やその通り道を破壊し、化学肥料が土壌成分のバランスを崩したりもしている。ダイジェストでは、家畜の餌が含む脂肪について取り上げた。著者のデイビッド・モントゴメリー氏は、ワシントン大学地形学教授。『土の文明史』、『土と内臓』(アン・ビクレーとの共著)、『土・牛・微生物』(以上、築地書館)の3部作といった著書がある。アン・ビクレー氏は流域再生、環境計画、公衆衛生などに幅広く関心を持つ生物学者。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2024年10月16日]

商品内容

要旨

健康の根は健康な土壌から生える―生命のすべての基盤となる土壌が、耕起・化学肥料・雑草根絶を要とする慣行農業によって脅かされている。不健康な土壌が、土壌微生物や植物・動物、そして人間の健康にどのような影響を及ぼすか、大地に生命を取り戻し、栄養豊富で風味豊かな食物を作るには何が必要なのか。土壌微生物と人体の微生物の類似性を明らかにした名著『土と内臓』を著した地質学者と生物学者が解き明かす。

目次

「土壌の健康が食物の質に影響する」は本当か?
健康というパズルの重要なピース
土(人は岩でできている
生きている土
慣行農業の行きづまり
農民の医師)
植物(植物の身体
偉大なる園芸家
堆肥が育てる地下社会
多様な植物由来の見過ごされた宝石)
動物(沈黙の畑
地の脂
肉の中身
身体の知恵)
人間(健康の味
バランスの問題
作物に栄養を取り戻す
畑の薬
健康を収穫する)

著者紹介

モントゴメリー,デイビッド (モントゴメリー,デイビッド)   R.Montgomery,David
ワシントン大学地形学教授。地形の発達、および地質学的プロセスが生態系と人間社会に及ぼす影響の研究で、国際的に認められた地質学者である。天才賞と呼ばれるマッカーサーフェローに2008年に選ばれる。ドキュメンタリー映画ほか、テレビ、ラジオ番組にも出演している。執筆と研究以外の時間は、バンド「ビッグ・ダート」でギターを担当する
ビクレー,アン (ビクレー,アン)   Bikl´e,Anne
流域再生、環境計画、公衆衛生などに幅広く関心を持つ生物学者。公衆衛生と都市環境および自然環境について魅力的に語る一方、環境スチュワードシップや都市の住環境向上事業に取り組むさまざまな住民団体、非営利団体と共同している。余暇は庭で土と植物をいじって過ごす
片岡 夏実 (カタオカ ナツミ)  
1964年神奈川県生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)