少女マクベス
出版社名 | 双葉社 |
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出版年月 | 2024年8月 |
ISBNコード |
978-4-575-24748-0
(4-575-24748-0) |
税込価格 | 1,870円 |
頁数・縦 | 373P 19cm |
NetGalley 会員レビュー
おすすめ度 最初からストーリーに引き込まれた。演劇学校というほぼ閉鎖された世界で、鬼気迫る様子で演劇に取り組む少女達。そして演劇『百獣のマクベス』中に、その脚本を書いた生徒〈脚本の神〉が死ぬ。疑われるのは魔女を演じた3人。なんというシチュエーション。そしてラストさえも、推理ではなく演劇『我らマクベス』により犯人に迫っていく。その、『マクベス』を演じる台詞を交えた緊張感溢れるやり取り。言葉の持つ力とはこれ程だったのか。演劇による演劇のための犯罪を、演劇により解決する。この類を見ないミステリの終劇に、盛大な拍手を。
おすすめ度 百花演劇学校でおきた公演中の事故死。彼女の死は事故死だったのか、それとも自殺?それとも…。学生たちだけで作り上げる舞台でおきた事故。天才と呼ばれた了に対する演者たちやライバルの思い、そして秘密。10代特有の自意識や、一つのことにまっすぐな彼女たちの思いが生み出す謎や疑惑が、物語の伏線となっていくさまが面白かったです。一人ひとりのキャラクターが分かりやすく、青春群像劇のような面白さもありつつ、しっかりとしたミステリーにもなっていて、次はどんな秘密が!?とワクワクした気持ちで読み進めました。ラストは全く予想ができず、思わず最初から読み直したくなりました。
おすすめ度 とてもよかった!!青春がみずみずしくて、それぞれの情熱がまぶしくて、でも切ない。ともすればどろどろとした陰湿な感情が出てきそうだけど、そんなことはなく、終始とても純粋で前向きな爽やかさを感じました。個性豊かな登場人物がみんな、意志が強くて一生懸命で、応援したくなる。演劇学校という舞台上美少女や個性的な登場人物ばかりで、映像化するととっても画面映えしそうです。作品中の舞台も実際に見てみたい。最後の一文が、この物語を包括しているようでじんとしました。 上記レビューの提供元:NetGalley(株式会社メディアドゥ) NetGalleyとは、本を応援するWEBサイトです。 |
商品内容
要旨 |
劇作家を目指して演劇女子学校に通う結城さやかの同級生には、学内一の天才と謳われ異彩を放つ劇作家志望の設楽了がいた。しかし設楽了はある日、自身の手がける舞台から転落死する。不幸な事故として片づけられたが、翌年の春「設楽了の死の真相を調べに来た」と宣言する奇妙な新入生が現れて―。演劇を愛する生徒達の眩く鮮烈な学園ミステリー! |
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出版社・メーカーコメント
「神」とまで呼ばれた天才少女はなぜ、自身の手がける舞台の上演中に死んだのか? 演劇女子学校に入学した結城さやかは、劇作家を目指している。同学年には同じく劇作家志望で、学内一の天才と謳われる設楽了がいた。了は俳優の能力を引き出し、観客を魅了する舞台を作り上げる卓越した才能をもっていた。了の手がける舞台に上がりたい、了に認められたいと俳優志望の生徒達はこぞって渇望する。次第に周囲から「神」とまで崇められた了は、横暴な振る舞いをしても良い舞台を作るためだと許された。しかしそんな了は突然、自分の手がける演劇の上演中に舞台から転落死する。不幸な事故だと片づけられたが、翌年の春に入学してきた新入生・藤代貴水は全校生徒の前で高らかに宣言した。「わたしは、設楽了の死の真相を調べに来ました」――さやかは貴水に巻き込まれる形で、了と生前の関わりのあった生徒を調べることになり・・・・・・演劇を愛する生徒達が内に潜んだ「殺人者」を暴き出す、眩く鮮烈な学園ミステリー!