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二人一組になってください

出版社名 双葉社
出版年月 2024年9月
ISBNコード 978-4-575-24768-8
4-575-24768-5
税込価格 1,815円
頁数・縦 318P 19cm

NetGalley 会員レビュー

書店関係者

おすすめ度おすすめ度★5

ただのデスゲーム小説ではない!いじめられている生徒、見て見ぬ振りをしている生徒、いじめている生徒・・・。デスゲームを舞台に、スクールカーストの上位グループ、中位グループ、下位グループ、視点が次々代わり、生徒1人1人の心の本音が生ナマしくリアルで、夢中になって読みました。冒頭にあるスクールカーストでの立場を示した生徒一覧や、各章ごとに脱落した生徒名と「あと〇人」の表記娯楽小説的な、デスゲームの作法はしっかり忠実。ですが、読了後に残る気持ちは胸にとげが刺さったような切ない気持ちでした。デスゲームという設定を使った「いじめ」の本質を描いた作品、素晴らしかったです。

書店関係者

おすすめ度おすすめ度★5

『みんな蛍を殺したかった』が好みだったので、これも絶対好きだ!と思ったらその通りでした。アニメ作品やボカロ曲など固有名詞が出て来るので、それらに馴染みのある方は特に彼女たちの存在をリアルに感じることが出来ると思います。登場人物が多いのに、それぞれ個性があって一人一人の人生がきちんと描かれている。特に好きだったエピソードは希子と弥生。螺良の最後まで心の内が見えない、ミステリアスな雰囲気にも惹き付けられました。オチの展開もザワザワして余韻が残りました。

図書館関係者

おすすめ度おすすめ度★5

衝撃の1作。まさかこうなるとは!感情移入は誰にもできなかったけど、二軍・三軍の生徒たちの気持ちはそれなりに想像できた。美心のことも。「いじめ」は連鎖してしまうものだけど、このゲームも連鎖していく。何を書いてもネタバレになりそうで、詳しくは書けないけど、途中まで、私も生徒たちと同じように、「このゲーム、どこで終わるのだろう。何かの冗談?」と思っていた。そんなことはなかった。「友達」「親友」って何だろう?刺激が多く、疾走感ある展開だから、なかなか立ち止まって考えられなかったけど、一生かかって考え続けるこの問いが、この作品のテーマの一つなんじゃないかと思いました。

上記レビューの提供元:NetGalley(株式会社メディアドゥ)

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商品内容

要旨

「このクラスには『いじめ』がありました。それは赦されるべきことではないし、いじめをした人間は死刑になるべきです」とある女子高の卒業式直前、担任教師による“特別授業”が始まった。突如開始されたデスゲームに27人全員が半信半疑だったが、余った生徒は左胸のコサージュの仕掛けにより無惨な死を遂げる。自分が生き残る存在だと疑わない一軍、虚実の友情が入り混じる二軍、教室の最下層に生息し発言権のない三軍―。生き残って卒業できるのは、果たして誰か?

出版社・メーカーコメント

卒業式直前に始まったデスゲーム(特別授業) あなたに本当の友達はいる? 誰かと手を繋がないと死ぬ――。 女子高のクラス内カーストが崩壊し、 裏切り、嫉妬、憧れ、真実が手を取り合う。 『みんな蛍を殺したかった』の著者が 青春と友情の極致を描く最高傑作! 【ルール】 ・二人一組になってください。 ・誰とも組むことができなかった者は、失格になります。その回の失格者が確定したら、次の回へと続きます。 ・一度組んだ相手と、再び組むことはできません。 ・残り人数が偶数になった場合、一人が待機となります。 ・特定の生徒が余った場合は、特定の生徒以外全員が失格になります。 ・最後まで残った二人、及び一人の者が、卒業式に出席できます。 ・授業時間は60分です。 《あらすじ》 「このクラスには『いじめ』がありました。それは赦されるべきことではないし、いじめをした人間は死刑になるべきです」 とある女子高の卒業式直前、担任教師による【特別授業(ゲーム)】が始まった。突如開始されたデスゲームに27人全員が半信半疑だったが、余った生徒は左胸のコサージュの仕掛けにより無惨な死を遂げる。 自分が生き残るべき存在だと疑わない一軍、虚実の友情が入り混じる二軍、教室の最下層に生息し発言権のない三軍――。 本当の友情とは?  無自覚の罪によるいじめとは何か?  生き残って卒業できるのは果たして誰か?

著者紹介

木爾 チレン (キナ チレン)  
1987年生まれ、京都府出身。2009年、大学在学中に執筆した短編小説「溶けたらしぼんだ。」で「第九回女による女のためのR‐18文学賞」優秀賞を受賞。12年に『静電気と、未夜子の無意識。』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)