• 本

在野と独学の近代 ダーウィン、マルクスから南方熊楠、牧野富太郎まで

中公新書 2821

出版社名 中央公論新社
出版年月 2024年9月
ISBNコード 978-4-12-102821-1
4-12-102821-X
税込価格 1,056円
頁数・縦 267P 18cm

商品内容

要旨

近代に入り、大学をはじめ研究機関が整備される中、在野で独学に打ちこむ道を歩んだひとびともいた―。本書は、柳田国男に「日本人の可能性の極限」と評された南方熊楠を軸に、ダーウィン、マルクスから福来友吉、牧野富太郎、三田村鳶魚ら、英日の独学者たちの姿を活写する。さらに郵便、辞書、雑誌、図書館といった「知」のインフラやシステムにも着目。彼らの営為と、変化する環境を通し、学問の意味や可能性を探る。

目次

学問におけるアマチュアとプロ
第1部 イギリス(ダーウィン―学問は大学だけのものにあらず
大英博物館のマルクスたち―独学の場所と方法
『ネイチャー』と『N&Q』―成果と発表をつなぐネットワーク
マレーと『オクスフォード英語大辞典』―知識の集積と活用)
第2部 日本(牧野富太郎と植物学―官と民の狭間に立つ学問
柳田国男と民俗学―組織化の先に
福来友吉と超能力研究―アカデミズムの外側でも
三田村鳶魚と江戸学―最後は孤独なアマチュア)
アマチュア学者たちの行方

出版社・メーカーコメント

近代に入り、大学などの研究機関が整備される中、在野で独学に打ち込むという道を歩んだひとびともいた−−。本書は、柳田国男に「日本人の可能性の極限」と評された南方熊楠を軸とし、ダーウィン、マルクスから福来友吉、牧野富太郎、三田村鳶魚ら、英日の独学者の姿を描き出す。さらに知のインフラとしての郵便、辞書、雑誌、図書館などにも着目。近代の独学者たちの営みは、現在の「知」をも照らすだろう。

著者紹介

志村 真幸 (シムラ マサキ)  
1977年神奈川県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(人間・環境学)。慶應義塾大学文学部准教授、南方熊楠顕彰会理事。著書『南方熊楠のロンドン』(慶應義塾大学出版会、2020年/サントリー学芸賞“社会・風俗部門”、井筒俊彦学術賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)