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オリーブの実るころ

講談社文庫 な70−7

出版社名 講談社
出版年月 2024年10月
ISBNコード 978-4-06-537157-2
4-06-537157-0
税込価格 715円
頁数・縦 218P 15cm

商品内容

要旨

厄介な母親を持つ、ハイスペックな彼氏。結婚するなら、あの化け猫を弱らせる方法を考えなくちゃならない。結婚をめぐるそれぞれの打算が見える「家猫」のほか、妻に張り合うように想像妊娠を繰り返す白鳥「ガリップ」など。離婚や終活といった極めて現実的な問題を、不思議なユーモアで描く6つの短編集。

出版社・メーカーコメント

恋のライバルは、白鳥だった!?結婚、終活、離婚、妊娠……。身に起こりうるライフイベントを、不思議な軽妙さで描く6つの短編集。「家猫」ハイスぺ彼氏には化け猫みたいな母がいる。もしほんとうに結婚するなら、あの化け猫を少しずつ弱らせる方法を本気で考えなくちゃならない。「ローゼンブルクで恋をして」突然行方をくらませた父。終活のために向かった先は、瀬戸内の選挙事務所。そこには小柄で逞しい女性候補者の姿があった。「川端康成が死んだ日」母は、あの日を限りに帰ってこなかった。当時の母の年齢を超えてしまった私に、母から最後の願いが届く。「ガリップ」ガリップが想像妊娠したのは、わたしたちが結婚した翌年の夏だった。妻と夫とメス白鳥の三角関係の顛末。「オリーブの実るころ」斜向かいに越してきたのは、前科者の老紳士。品のいい佇まいからは想像もつかない大恋愛の行末は?「春成と冴子とファンさん」彼の両親のもとへ、なぜか一人で結婚報告に行くことに。離婚した二人は、思い思いの生活をしていて……。

著者紹介

中島 京子 (ナカジマ キョウコ)  
1964年東京都生まれ。出版社勤務を経て渡米。帰国後の2003年『FUTON』(講談社)でデビュー。2010年『小さいおうち』(文藝春秋)で第143回直木賞を受賞。2014年『妻が椎茸だったころ』(講談社)で第42回泉鏡花文学賞を受賞。2015年『かたづの!』(集英社)で第3回河合隼雄物語賞、第4回歴史時代作家クラブ賞作品賞、第28回柴田錬三郎賞を受賞。同年『長いお別れ』(文藝春秋)で第10回中央公論文芸賞、さらに翌2016年、同作品で第5回日本医療小説大賞を受賞。2020年『夢見る帝国図書館』(文藝春秋)で第30回紫式部文学賞を受賞。2022年『ムーンライ卜・イン』(KADOKAWA)、『やさしい猫』(中央公論新社)で第72回芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)を受賞。同年『やさしい猫』で第56回吉川英治文学賞を受賞。その他、著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)