• 本

失われた岬

角川文庫 し31−10

出版社名 KADOKAWA
出版年月 2024年10月
ISBNコード 978-4-04-115009-2
4-04-115009-4
税込価格 1,320円
頁数・縦 652P 15cm

商品内容

要旨

ノーベル文学賞を受賞した作家・一ノ瀬が、授賞式前日に失踪した。彼の足取りを追った担当編集の相沢は、北海道のある岬の存在に辿り着く。その岬では30年ほど前から何人も消息不明になっており、得体のしれない薬草の噂まで流れていた。相沢は過酷な道のりの果てにようやく一ノ瀬を見つけ出すが、すでに彼は変わり果てた姿になっており…。人を人たらしめるものとは何か。生きる意味を問う、戦慄のサスペンス・ミステリ!

出版社・メーカーコメント

古くからの友人も、ノーベル賞作家も、その「岬」に消えた−−。以前から美都子が夫婦ぐるみで付き合ってきた、憧れの存在である友人・清花。だが近年、清花夫妻の暮らしぶりが以前とは異なる漂白感を感じさせるようになり、付き合いも拒否されるようになったのち連絡がつかなくなった。清花たちは北海道に転居後、一人娘・愛子に「岬に行く」というメッセージを残して失踪したという。時は流れ約二十年後の二〇二九年、ノーベル文学賞を受賞した日本人作家・一ノ瀬和紀が、その授賞式の前日にストックホルムで失踪してしまった。「もう一つの世界に入る」という書置きを残して消えた彼の足跡を追うと、北海道のある岬に辿りつく。そこでは特別な薬草が栽培され、ある薬が精製されているというが……。岬に引き寄せられる人々の姿を通して人間の欲望の行き着く先を予見した、傑作サスペンス・ミステリ!

著者紹介

篠田 節子 (シノダ セツコ)  
1955年東京都生まれ。90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。97年『ゴサインタン―神の座―』で山本周五郎賞、『女たちのジハード』で直木賞、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞、11年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞、15年『インドクリスタル』で中央公論文芸賞、19年『鏡の背面』で吉川英治文学賞を受賞。20年紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)