• 本

人魚が逃げた

出版社名 PHP研究所
出版年月 2024年11月
ISBNコード 978-4-569-85794-7
4-569-85794-9
税込価格 1,760円
頁数・縦 222P 19cm

NetGalley 会員レビュー

教育関係者

おすすめ度おすすめ度★5

エピローグを読んで「え、これは最初から読み返さなきゃ!」と思わずにいられませんでした。読み返すと、一度通った道に何気なく落ちていた石ころが、実は輝くような宝石だったのだと気づかされるような感覚でした。安定の青山節であったと思います。心暖まるストーリー。今回は「王子」を軸として、悩みを抱えた何人もの人物たちが次のステップに進む様子。そして今回は張り巡らされた伏線がいつも以上に衝撃でした。

書店関係者

おすすめ度おすすめ度★5

なんと斬新な展開!ちょっとやり過ぎじゃないですか?!青山先生の脳内が暴走していて面白い!そして、豊かな描写。極限の想像力。目まぐるしく揺さぶられる感情。さすがです。終盤、真相が明らかになって、泣いた。自分の想像力の無さに泣いた。この物語を、ファンタジーだと決めつけてはいけないと感じた。やさしさだけではない、怒りにも似た強い祈りを感じる、新たな青山文学を受け取った。

レビュアー

おすすめ度おすすめ度★5

アンデルセンの童話『人魚姫』の王子が銀座に現れた!?王子と出会うことで、それぞれが気付きを得て前向きに進んでいく連作短編集。『人魚姫』の王子様にも絵本では描かれなかった自分だけの物語があるように誰だって主人公。一生をかけて自分だけの物語を紡いでいく。人生の岐路にたった時、思わぬ出来事や人物にそっと背中を押してもらったり、寄りかかれる。青山さんの作品にはそんな不思議な”柔らかさ”があって、本作も優しい気持ちになれました。何気ないセリフがいつも心に沁みてくる。

上記レビューの提供元:NetGalley(株式会社メディアドゥ)

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商品内容

要旨

小説を愛するすべての人に、この嘘を捧ぐ―。あの三月の週末、SNS上で「人魚が逃げた」という言葉がトレンド入りした。どうやら「王子」と名乗る謎の青年が銀座の街をさまよい歩き、「僕の人魚が、いなくなってしまって…逃げたんだ。この場所に」と語っているらしい。彼の不可解な言動に、人々はだんだん興味を持ち始め―。そしてその「人魚騒動」の裏では、五人の男女が「人生の節目」を迎えていた。銀座を訪れた五人を待ち受ける意外な運命とは。「王子」は人魚と再会できるのか。そもそも人魚はいるのか、いないのか…。

出版社・メーカーコメント

本屋大賞4年連続ノミネート!今最注目の著者が踏み出す、新たなる一歩とは−−。幸福度最高値の傑作小説!<STORY>ある3月の週末、SNS上で「人魚が逃げた」という言葉がトレンド入りした。どうやら「王子」と名乗る謎の青年が銀座の街をさまよい歩き、「僕の人魚が、いなくなってしまって……逃げたんだ。この場所に」と語っているらしい。彼の不可解な言動に、人々はだんだん興味を持ち始め−−。そしてその「人魚騒動」の裏では、5人の男女が「人生の節目」を迎えていた。12歳年上の女性と交際中の元タレントの会社員、娘と買い物中の主婦、絵の蒐集にのめり込みすぎるあまり妻に離婚されたコレクター、文学賞の選考結果を待つ作家、高級クラブでママとして働くホステス。銀座を訪れた5人を待ち受ける意外な運命とは。そして「王子」は人魚と再会できるのか。そもそも人魚はいるのか、いないのか……。※カバーデザインは変更の可能性があります。

著者紹介

青山 美智子 (アオヤマ ミチコ)  
1970年生まれ。愛知県出身。大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。2年間のオーストラリア生活ののち帰国、上京。出版社で雑誌編集者を経て執筆活動に入る。デビュー作『木曜日にはココアを』が第1回宮崎本大賞を受賞。『猫のお告げは樹の下で』が第13回天竜文学賞を受賞。『お探し物は図書室まで』(2位)、『赤と青とエスキース』(2位)、『月の立つ林で』(5位)、『リカバリー・カバヒコ』(7位)と2021年から4年連続で本屋大賞にノミネートされる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)