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父のビスコ

小学館文庫 ひ20−1

出版社名 小学館
出版年月 2024年12月
ISBNコード 978-4-09-407414-7
4-09-407414-7
税込価格 803円
頁数・縦 330P 15cm

商品内容

要旨

「金平糖が海を渡り、四人きょうだいが赤い金平糖の取り合いっこをする日が来ていなければ、いまの自分は存在していない。もし、祖父が戦地から帰還できなかったら。もし、岡山大空襲の朝、祖母ときょうだいたちがはぐれたままだったら。もし、父の目前に落ちた射撃弾の位置がずれていたら。『もし』の連打が、私という一個の人間の存在を激しく揺さぶってくる」(「母の金平糖」より)。遠い時間の中に分け入り、生まれ育った倉敷という土地の食と風土と家族について向きあった記念碑的作品。「旅館くらしき」創業者の随筆も同時取録。第73回読売文学賞受賞作。

目次

1(父のどんぐり
母の金平糖 ほか)
2(ピンクの「つ」
ばらばらのすし ほか)
3(おじいさんのコッペパン
すいんきょがでた ほか)
4(「旅館くらしき」のこと
『倉敷川 流れるまゝに』畠山繁子著より)
5(流れない川
民藝ととんかつ ほか)

出版社・メーカーコメント

遠い時間の中に分け入り、生まれ育った倉敷という土地の食と風土と家族について向きあった著者初の自伝的随筆集。「旅館くらしき」創業者による私家版随筆も同時収録。第73回読売文学賞【随筆・紀行】受賞作。

著者紹介

平松 洋子 (ヒラマツ ヨウコ)  
1958年岡山県倉敷市生まれ。東京女子大学文理学部社会学科卒業。食文化、文芸などをテーマに幅広い執筆で知られる。2006年『買えない味』でBunkamuraドゥマゴ文学賞、12年『野蛮な読書』で講談社エッセイ賞、22年『父のビスコ』で読売文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)