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占領期のメディアとインテリジェンス

出版社名 青弓社
出版年月 2024年12月
ISBNコード 978-4-7872-2104-9
4-7872-2104-3
税込価格 3,740円
頁数・縦 374P 21cm

商品内容

要旨

日本のメディア史のなかで、占領期はどのような意味をもつのか。民主主義への道を探る戦後日本の雑誌と大学新聞、スポーツ紙、さらにCIE図書館の変化をたどるとともに、朝鮮戦争の心理戦でアメリカ軍が展開した諜報活動と情報分析の諸相を解読して、占領期のメディアを駆動した力学の全貌に迫る。

目次

複眼で占領期メディアをみる
第1部 占領期のメディア(占領期の時局雑誌
占領期の大学生新聞
創刊期のスポーツ紙と野球イベント
占領期のCIE図書館というメディア)
第2部 占領期のインテリジェンスとプロパガンダ(占領軍G‐2歴史課と旧日本軍人グループ
占領軍の翻訳通訳局(ATIS)によるインテリジェンス活動
対日心理戦としての朝鮮戦争報道
朝鮮戦争での宣伝ビラ
朝鮮戦争のラジオ・プロパガンダ
リオスノフ文書にみる朝鮮戦争での心理戦とその後)
終わらない心理戦

出版社・メーカーコメント

1945年9月から52年4月まで、アメリカを主力とする連合国軍によって日本は占領下に置かれていた。民主化政策の下で、占領期のメディアに対する統制や検閲による変化の実態はどのようだったのか。また、朝鮮半島をめぐる情報戦はどのようにおこなわれたのか。本書ではまず、暴露系の時局雑誌やスポーツ紙、大学生新聞などの主流ではないニュース・メディアの展開を史料から跡づけ、出版やCIE図書館をめぐる施策をひもといて、当時の人々に占領期のメディア政策がどう受け止められていたのかを明らかにする。そして、占領期のインテリジェンス(情報分析や防諜活動)のありようを、朝鮮戦争に関する主要メディアの報道、連合国軍の心理戦としての宣伝ビラ、プロパガンダ放送などを事例に浮かび上がらせる。日本のメディアにとっての占領期のインパクトや、日本の情報政策・機関と占領期の関係性を、アメリカ国立公文書館所蔵の史料などを駆使して鮮やかに描き出す。

著者紹介

土屋 礼子 (ツチヤ レイコ)  
1958年、長野県生まれ。一橋大学大学院博士課程修了。博士(社会学) 早稲田大学政治経済学術院教授 専攻はメディア史研究、歴史社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)