• 本

二兎を追う経営 トレードオフからの脱却

出版社名 日経BP/日本経済新聞出版
出版年月 2024年12月
ISBNコード 978-4-296-11912-7
4-296-11912-5
税込価格 2,200円
頁数・縦 269P 19cm

書籍ダイジェスト配信サービス SERENDIP 厳選書籍

要旨

企業経営では、いわゆるトレードオフの関係にある選択肢について意思決定が求められる場面が多々ある。それに対してピーター・ドラッカー、マイケル・ポーターなどによる経営理論では、いずれかを選択しそれに集中すべきとされてきた。だが、この「二兎を追うものは一兎をも得ず」の考え方は常に正しいのだろうか。
本書では、「価格vs.サービス」「収益性vs.成長性」「短期志向vs.長期志向」「深化vs.探索」といった、企業が直面するトレードオフについて、どちらかを選択し、もう一方を断念するのではなく、両者を実現する、あえて「二兎を追う」方法について、豊富な事例を挙げながら解説している。トレードオフを解消する「二兎戦略」は、ZARA、アマゾン、富士フイルムといった有名企業や、シーイン、ヴァルカンフォームズなどの新興企業が、各々異なる方法で成功させているようだ。
著者は、早稲田大学大学院経営管理研究科教授。経営戦略、産業組織を専門とし、企業間の競争と協力、コーポレート・ガバナンス、ビジネスモデルなどを研究している。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2025年1月22日]

商品内容

要旨

収益性vs.成長性、短期志向vs.長期志向、全社業績vs.事業ユニットの業績―。企業の意思決定のほとんどは、トレードオフである複数の目標についてなされている。本書は、どちらかを断念するのではなく、あえて二兎を追う方法(二兎戦略)でトレードオフを解消する経営を解説。ZARA、カンデオホテルズ、オカド、ヴァルカンホームズ、フォルクスワーゲン、ダイキン、富士フイルム、ユニリーバなどを題材に、(1)要素の組み合わせを変える、(2)制約条件を変えたり新しい軸を見つけてフロンティアをシフトさせる、(3)時間で切り分け長期で考えるといったトレードオフ対応策を示す。

目次

第1章 コストvs.品ぞろえ アパレル小売りの競争
第2章 価格vs.サービス 技術による小売りの二兎戦略
第3章 コストリーダーシップvs.差別化 スタック・イン・ザ・ミドルに陥らない二兎戦略
第4章 コストvs.多品種 新技術による生産現場の二兎戦略
第5章 コストvs.多品種 生産・製品開発プロセスの革新
第6章 深化vs.探索 組織を分ける
第7章 深化vs.探索 時間を分ける
第8章 経済価値vs.社会価値 高次のレベルで考える
第9章 トレードオフ再考 なぜ二者択一になるのか
第10章 二兎戦略の3つの考え方

出版社・メーカーコメント

●あえて二兎を追うことでトレードオフに対応する 収益性vs.成長性、短期志向vs.長期志向、全社業績vs.事業ユニットの業績─。企業の意思決定のほとんどは、トレードオフである複数の目標についてなされている。本書は、どちらかを断念するのではなく、あえて二兎を追う方法(二兎戦略)でトレードオフを解消する経営を解説。ZARA、カンデオホテルズ、オカド、ヴァルカンホームズ、フォルクスワーゲン、ダイキン、富士フイルム、ユニリーバなどを題材に、(1)要素の組み合わせを変える、(2)制約条件を変えたり新しい軸を見つけてフロンティアをシフトさせる、(3)時間で切り分け長期で考えるといったトレードオフ対応策を示す。

著者紹介

淺羽 茂 (アサバ シゲル)  
早稲田大学大学院経営管理研究科教授。1985年東京大学経済学部卒業、93年東京大学より博士(経済学)を取得、99年米国UCLAよりPh.D.in managementを取得。学習院大学経済学部教授を経て、2013年より早稲田大学大学院商学研究科教授、16年より現職。経営戦略、産業組織が専門。企業間の競争と協力、コーポレート・ガバナンス、ビジネスモデルなどを研究している。主著は『競争と協力の戦略』有斐閣、1995年(組織学会高宮賞受賞)など。そのほか、論文、Book Chapter、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)