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韓国文学の中心にあるもの

増補新版

出版社名 イースト・プレス
出版年月 2025年1月
ISBNコード 978-4-7816-2416-7
4-7816-2416-2
税込価格 1,980円
頁数・縦 363P 19cm
シリーズ名 韓国文学の中心にあるもの

商品内容

要旨

なぜハン・ガンは、アジア人女性として初めてノーベル文学賞を受賞したのか?なぜこんなにも面白く、パワフルで魅力的なのか。その謎を解くキーは「戦争」にある。

目次

第1章 キム・ジヨンが私たちにくれたもの
第2章 セウォル号以後文学とキャンドル革命
第3章 IMF危機という未曾有の体験
第4章 光州事件は生きている
第5章 維新の時代と『こびとが打ち上げた小さなボール』
第6章 「分断文学」の代表『広場』
第7章 朝鮮戦争は韓国文学の背景である
第8章 「解放空間」を生きた文学者たち
終章 ある日本の小説を読み直しながら

出版社・メーカーコメント

なぜハン・ガンは、アジア人女性として初めて、ノーベル文学賞を受賞したのか?大きな話題を呼んだ原著に、この2年、激動する韓国文学の重要作の解説を加筆、40頁増の新版登場! 韓国文学は、なぜこんなにも面白く、パワフルで魅力的なのか。その謎を解くキーは「戦争」にある。・著者メッセージ 本書の初版は二〇二二年七月に刊行された。その後二年と少しの間に、新たに多くの韓国文学が翻訳出版された。増補新版ではその中から注目すべきものを追加すると同時に、初版時に紙幅の関係などで見送った作品にも触れることにした。特に「第7章 朝鮮戦争は韓国文学の背骨である」の章に多くを追補している。その作業を進めていた二〇二四年十月に、ハン・ガンがアジア人女性として初のノーベル文学賞を受賞した。本書を読めば、ハン・ガンが決して孤立した天才ではなく、韓国文学の豊かな鉱床から生まれた結晶の一つであることがわかっていただけると思う。海外文学には、それが書かれた地域の人々の思いの蓄積が表れている。隣国でもあり、かつて日本が植民地にした土地でもある韓国の文学は、日本に生きる私たちを最も近くから励まし、また省みさせてくれる存在だ。それを受け止めるための読書案内として、本書を使っていただけたらと思う。(「まえがき」より)

著者紹介

斎藤 真理子 (サイトウ マリコ)  
1960年新潟市生。翻訳者、ライター。2015年、『カステラ』で第一回日本翻訳大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)