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「ロシア精神」の形成と現代 領域横断の試み

出版社名 松籟社
出版年月 2024年12月
ISBNコード 978-4-87984-458-3
4-87984-458-6
税込価格 6,050円
頁数・縦 426P 図版16P 22cm

商品内容

要旨

「ロシア精神」とは何か―。2022年2月のウクライナ侵攻以来、ロシアは我々にとって不可解な国になってしまった感がある。しかし、ロシアにはロシアの理があり、それを支える価値観がある。ロシアの内在的な視点・論理の背後にある「ロシア精神」とはどういうものか。本書は宗教学、文化人類学、文献学など様々な領域を横断しながら、「ロシア精神」の源泉、変容、そして現代におけるありようを探る。

目次

序章 失われた「ロシア」求めて―想起と模索の30年から(高橋沙奈美)
第1章 人が呪文を必要とするとき―現代ロシア人の悩みと呪文(藤原潤子)
第2章 人の心を燃え上がらせ、冷ます―ロシアの愛の呪文(藤原潤子)
第3章 中世ロシアにおける宗教心のあり方―異教信仰「ロードとロージャニツァ」とは何か(三浦清美)
第4章 教皇特使アントニオ・ポッセヴィーノが見たイワン雷帝のロシア―中近世の北方外交における非国家エージェント(井上まどか)
第5章 危機の時代のロシアとニコライ2世崇敬―ロシアにおける犠牲者意識ナショナリズム(高橋沙奈美)
第6章 呪いと祟りをいかに克服するか―『ボリスとグレープについての物語』における語句、“НЕДОУМ〓ЮЩЕ,ЯКО ЖЕ Б〓 ЛЕПО ПРЕЧЬСТЬН〓”の解釈について(三浦清美)
第7章 ふたたび『イーゴリ軍記』とは何か―A.ウジャンコーフの著作に寄せて(三浦清美)
第8章 テオーシスとは何か―パノポリスのノンノスと『ラザロ復活に寄せる講話』から(三浦清美)
終章 「ロシア精神」と向き合うこと(三浦清美)

著者紹介

三浦 清美 (ミウラ キヨハル)  
早稲田大学文学学術院教授。専攻はスラヴ文献学、中世ロシア文学、中世ロシア史
高橋 沙奈美 (タカハシ サナミ)  
九州大学大学院人間環境学研究院講師。専攻は宗教学、宗教人類学。特に現代ウクライナの公共宗教、ロシアとウクライナにおける政教分離、宗教とナショナリズムを研究テーマとする
藤原 潤子 (フジワラ ジュンコ)  
神戸市外国語大学ロシア学科准教授。かけはし出版代表。専攻は文化人類学、ロシア研究
井上 まどか (イノウエ マドカ)  
清泉女子大学文学部准教授。専攻は宗教学宗教史学、近現代ロシア宗教史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)