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並行宇宙は実在するか この世界について知りうる限界を探る

出版社名 みすず書房
出版年月 2025年4月
ISBNコード 978-4-622-09769-3
4-622-09769-9
税込価格 2,970円
頁数・縦 235,11P 19cm

商品内容

要旨

私たちが観測できる領域は、この宇宙のごく一部に限られている。しかし、その限られた範囲の観測事実から、これまでに宇宙の途方もない歴史が明らかになり、さまざまな謎も浮かび上がってきた。たとえば、「誕生直後の宇宙の温度はなぜ極めて均一だったのか(地平線問題)」。あるいは、「この宇宙はなぜ不自然なほど生命に都合よくできているのか(微調整問題)」。これらの問題に対し整合性をとるべく、科学者たちはさまざまな宇宙像を考えだしていった。そして、無数の並行宇宙の存在を仮定する「マルチバース」と呼ばれる宇宙像に到達したのだ。本書はこの過程を豊富な図版とともに解説し、その検証可能性にも触れている。巻末には、監修者による解説「並行宇宙論の衝撃」を付す。サイエンスライターによる丁寧な説明と最前線の研究者のビジョンが織りなす1冊。

目次

1 私たちの宇宙―ユニバース(宇宙はどのくらい広いのか
宇宙は無限か有限か
「無」からの宇宙創成
宇宙を超巨大化させた「インフレーション」)
2 無数の宇宙―マルチバース(親宇宙から無数の子宇宙が生まれた
私たちの宇宙は“幸運”なのか
物理学史上最大の微調整問題
超ひも理論が予言する宇宙
パラレルワールドとの深いつながり)
3 マルチバース宇宙論は実証できるか(インフレーションの証拠は見つかるか
超ひも理論や高次元空間は実証できるか
並行宇宙の存在は実証できるか)

著者紹介

松下 安武 (マツシタ ヤスタケ)  
科学編集記者。国立大学工学部卒、工学修士。出版社で編集記者として勤務後、フリーとしての活動を開始。NewPicks「ディープな科学」、月刊星ナビ、IT批評などで記事を執筆。物理・天文学分野の解説を得意とする。天文宇宙検定1級、星空宇宙天文検定(星検)1級
野村 泰紀 (ノムラ ヤスノリ)  
1974年生まれ、東京大学理学部物理学科卒業、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了。理学博士。現在、カリフォルニア大学バークレー校教授、バークレー理論物理学センター長、ローレンス・バークレー国立研究所上席研究員、理化学研究所客員研究員、東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構連携研究員。専門は素粒子論、宇宙論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)