• 本

『変身』とケアの現場

出版社名 松籟社
出版年月 2026年3月
ISBNコード 978-4-87984-474-3
4-87984-474-8
税込価格 3,080円
頁数・縦 335P 20cm

商品内容

要旨

『変身』をケア・介護の視点から読む。それまで家計を支えていた男がある朝突然〈変身〉し、仕事に行けなくなるばかりか、身の回りの世話が必要になる。稼ぎ手を失った家族の生活は一変する―フランツ・カフカ『変身』をこのように要約したとき、ケアや介護の視点からの読みがごく自然に誘発されるだろう。家庭や病院、介護施設など、ケアの現場で起きているアクチュアルな問題と結びつけたとき、『変身』はどのように読むことができるのか。

目次

ケアの倫理の視点から(カフカの日記と〈ケアの倫理〉―『変身』を読み直す
『変身』におけるフォビアの苦しみ)
介護、支援、看護(『変身』における「みる」ことの多義性―ケアと人間性の問題をめぐって
グレーゴルの生の営みを支える介護体制の可能性について―ハンス・ヨーナスの有機体的生命論からの試論
ザムザ家の物語にみる二人の支援者:もうひとつの『変身』、〈こうのとり〉と〈青い鳥〉の物語)
負うもの、負われるもの(重荷を負った者と重荷と成った者―自己負担感(self‐perceived burden)から読む『変身』
それぞれの害虫、それぞれの家族の物語
ケアされる戦略としての「子ども」)
変身の諸様態(『変身』の言葉は何を表しているのか
資本主義体制下における存在の異形さ―「企業」ならざる存在としての病者・障害者
制御できない体液―『変身』にみる身体感覚の揺らぎとその受容
肥満表象における変身とセルフケア)
カフカの位置(カフカと新しい生き方の実践
『ケアする男性』の系譜―シュピーリ、カフカ、ケストナー)