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『スター・ウォーズ』に学ぶ現代の戦争 戦略の逆襲

出版社名 文藝春秋
出版年月 2026年5月
ISBNコード 978-4-16-392107-5
4-16-392107-9
税込価格 2,200円
頁数・縦 373P 19cm

商品内容

要旨

デス・スターを保有する巨大な帝国軍がちっぽけな反乱軍に負けたのはなぜか。世界中でゲリラ相手に苦戦を続けるアメリカにとって「スター・ウォーズ」は「遠い昔、はるか彼方の銀河系で…」の出来事ではない。実戦経験のある現役の軍人からSF作家まで29人の専門家による28本の本格的戦略論!

目次

第1部 社会と戦争(エンドアにおける惑星再建の訴え(マックス・ブルックス)
ジェダイと元老院(ジム・ゴルビー)
遠く離れた存在の戦士たち―クローンや兵士たちは、彼らが奉仕する社会からあまりに隔離されているのではないか?(クリスピン・J・バーク)
オルデランの破壊について(ミック・クック)
スター・ウォーズにおける政軍関係(ダニエル・D・マウアー)
グリーヴァス将軍とバルチャー・ドロイドが予見する紛争の急速な未来(ラク・ウィンチェスター/フラン・ワイルド)
姫から将軍へ―映画の中と外における女性戦士の台頭(エリカ・アイバーソン))
第2部 戦争の準備(ターキン・ドクトリン―帝国の「勝利のセオリー」(ケルシー・D・アサートン)
まずい軍隊のつくりかた―帝国の欠陥軍事力(ミック・ライアン)
ジェダイと職業軍人の倫理(スティーブ・レオナード)
正しい艦隊―戦略目的のための宇宙船(BJ・アームストロング)
なぜ宇宙海兵隊が必要なのか(B・A・フリードマン)
ジェダイのマインド・トリック―心を操る術―映画から現実のものまで(ジーン・マリー・ワード)
ライトセーバーとデス・スター―スター・ウォーズが教える軍事技術の教訓(ダン・ワード))
第3部 戦争の遂行(ハイブリッド・スター・ウォーズ―エンドアの戦い(ジェイムズ・スタヴリディス/コリン・スティール)
ハン、グリードと予防戦略(チャック・ビーズ)
宇宙における戦略の論理(スティーブ・メッツ)
ダース・ベイダーとミッション・コマンド(ジョナサン・ブラッテン)
ホスの戦い―批判的分析(アンドリュー・リプタク)
はるか彼方の銀河系においても軍隊が適応する理由(チャック・ビーズ)
ホスからの通信―血が凍る瞬間(オーガスト・コール))
第4部 戦争の評価(ダース・ベイダーの対反乱戦略の失敗(リアム・コリンズ)
ジェダイは戦闘に勝利して、なぜ戦争に負けるのか(ジョン・スペンサー)
銀河共和国崩壊の理由―帝国ネットワークの視点(バン・ジャクソン)
なぜ帝国はしくじるのか(テリーサ・ヒッチェンズ)
「スター・ウォーズ」の歴史のリズムと戦略への合意(キャスリーン・J・マッキニス)
弱者の必然的苦痛―銀河内戦の歴史(クレイグ・ホワイトサイド)
ヨーダは戦略家ではなかった(ML・カヴァナー))

出版社・メーカーコメント

本書はМL・カヴァナーという米陸軍戦略家を務めた退役軍人のアイディアから生まれた。 それは彼が韓国に赴任したときのことだ。最前線師団の運用について、戦争計画を立てようと韓国軍将校と戦略の話をするのだが、どうもかみ合わない。それもそのはず。彼の話す戦略は、米国人の経験−−南北戦争だったり、米西戦争だったりする−−から生まれたもので、それが基礎知識としてなければ、話がわからないのだ。「ゲティスバーグの戦いで北軍が大勝したよね。それと同じで……」などと話しても、韓国軍の将校にしてみると、「???」。 彼は悩んだ。 お互いに知っている戦争の物語(彼はそれを「共通の地形」と呼ぶ)がなければ、戦略について話し合うのは非常にむずかしいのだ。 そこで思いついたのが「スター・ウォーズ」シリーズだ。これならば、世界のどこの国の将校でも、知っているはずだ。このシリーズは、銀河帝国とそのエピゴーネンと、反乱軍および新旧の共和国の間の「戦いの物語」である。 幸いなことに、カヴァナーは大変なSFオタクでもあった。その結果、韓国軍とのコミュニケーションは急速に深まったのである。 この経験をもとに、彼は退役後、世界中の軍人、研究者、ジャーナリスト、作家らに呼びかけ、「スター・ウォーズ」シリーズの物語の中から戦略の教訓を読み取るプロジェクトを始めた。それが本書なのである。 ここでは現代の戦略の問題が、「スター・ウォーズ」シリーズの物語を通じて見事に説明されている。たとえば、ウクライナ戦争で使用されるAIやドローンの問題は、グリーバス将軍(四本の腕にライトセーバーを持って戦うサイボーグの将軍)や彼が操るハゲタカ型ドロイドと比較して語られている。大量破壊兵器による抑止力の問題は、あのデス・スターとヒロシマ、ナガサキの原爆を引き合いに論じられる。現実の世界における予防攻撃と先制攻撃の違いは、砂の惑星タトゥーインでのハン・ソロと賞金稼ぎグリードの撃ち合いを例に説明される。 たしかに、これまでちんぷんかんぷんだったストラテジーの諸問題が、「スター・ウォーズ」シリーズのシーンを使うと、実によくわかる! 元アフガン駐留軍司令官で、本物の勇者であるスタンリー・マクリスタル大将(退役)は、こう語る。「戦略の教訓を、大衆映画、さらにはSFから学ぼうというのは、実に軽薄な考えに思えるかもしれない。…(後略)

著者紹介

奥山 真司 (オクヤマ マサシ)  
1972年、横浜市生まれ。国際地政学研究所上席研究員。多摩大学大学院客員教授。カナダのブリティッシュコロンビア大学卒業。英レディング大学大学院で戦略論の第一人者、コリン・グレイに師事、博士課程を修了。戦略学博士(Ph.D.)
中谷 寛士 (ナカタニ ヒロシ)  
1988年、兵庫県生まれ。航空自衛隊幹部学校航空研究センター研究員。英レディング大学卒(Ph.D.)。ランド研究所アジア太平洋政策研究センター客員研究員や笹川平和財団「新領域抑止研究会」委員などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)