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| ほんのいえ宮脇書店越谷店のレビュー |
| 掲載レビュー全625件 |
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| 赤ずきん、ピノキオ拾って死体と出会う。 | ||
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| 見事な童話とミステリのコラボレーション。今度は赤ずきん、白雪姫、ピノキオ、3匹の子豚たちが素材となって、新しい料理に生まれ変わった。奇想天外な展開にグイグイと引き込まれてしまう。小さい頃に童話を読んだ大人の読み物として楽しみたい。これからも古今東西の童話が出番を待っている気がする。 (2022年11月28日) | ||
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| invert 2 | ||
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| 今秋スタートのTV連続ドラマの原作シリーズ最新刊。主人公である死者の言葉を伝える謎の女性探偵が超個性的。タイトルのinvertは、反対とか逆転するという意味。ミステリを解き明かす独特の展開に惹きつけられる。まさに倒叙推理小説である。このシリーズの一作目「medium」はこのミス国内第1位など、ミステリランキング5冠を果たした。本作収録の2作品も期待を裏切らないクオリティ。さらなるシリーズ展開もあるようだ。秋の夜長にピッタリの極上エンタテインメント作品だ。 (2022年10月25日) | ||
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| 怪盗フラヌールの巡回 | ||
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| デビュー20周年の西尾維新最新シリーズの始動第一弾。怪盗モノのミステリである。大怪盗だった父親の跡を継いで二代目を襲名したという今どきには破天荒な設定にワクワクさせられる。襲名披露公演ならぬ犯行開幕と思いきや、そこには初代父の好敵手のベテラン刑事が現れる。表紙絵のニヒルな主人公を思い描きながら、予測不能な展開にしっかりとしがみついて読み進めてください。あとがきには早くも次回作の予告もあるので、一作目をきっちり読んでいおきたいところ。 (2022年10月22日) | ||
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| ハヤブサ消防団 | ||
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| ヒットメーカー池井戸潤が放つ新刊。主人公は都会からのどかな故郷へと移り住んだミステリ作家。誘われて迷った末に入った地元の消防団。そこでは連続放火事件が待ち構えていた。ほのぼのしたり笑ってしまったりしながらの目まぐるしい展開に、あれよあれよとストーリーに引き込まれてしまう池井戸マジックはさすがに期待を裏切っていない。ドラマ化のキャスティングを勝手に想像しながら読んでしまいそうです。 (2022年10月22日) | ||
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| 少し嫌われるくらいがちょうどいい | ||
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| 人生100年時代の生き方指南書。ロングセラー「人びとの中の私」をリニューアルしての刊行。収録された21の見出しを見るだけでも胸にストンとくるものがある。「ふんふん」とうなずいたり、「いやいやそうは言っても」と思ったりしながら楽しんで読み進めてほしい。リピートして読むたびに、言葉の響きが違って伝わってくると思います。不安や怒りを感じることが多い毎日に、ふと肩の力を抜いて気持ちが静かになるメッセージがたくさん詰まっています。 (2022年10月22日) | ||
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| 戦争日記 鉛筆1本で描いたウクライナのある家族の日々 | ||
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| ウクライナの一家族がロシア軍事侵攻の中、地下での避難生活を経て国外脱出するまでを綴った真実の日記である。作者は絵本作家であり、2人の子を持つ母であり、妻であり、実母と暮らす娘でもある。戦況下でやむを得ず鉛筆一本で描かれたスケッチからは、とてつもない苦しみや恐れ、不安が伝わってくる。そのリアルな描写は数カ国で出版されて反響を読んでいる。ニュースだけではわからない緊迫した、本来あってはならない日常が見えてくる。戦争というのが実際に起こることを知った今、われわれはこの現実を知る必要があるに違いない。 (2022年10月22日) | ||
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| こいごころ | ||
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大人気連作短編集「しゃばけシリーズ」の最新刊。2001年スタートしてなんと21弾を数え、シリーズ累計1000万部もみえてきた。馴染みのキャラが一瞬にして江戸の世界へトリップさせてくれる。永遠に生きるはずの妖(あやかし)の力が衰えて、もしかして最期が近いのか。いつも通り笑わせてもくれますが、今回は切ない展開も。もっとも読みやすい時代小説としておすすめです。 (2022年09月07日) |
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| 晩秋行 | ||
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| 突然消えてしまったひとりの女性を探す男。銀座、中目黒、会津高原を舞台に、赤いクラシックカーの目撃談をたどって、数奇な運命をさかのぼりながら女を探し求める。危ない橋を渡りながらも貫く男の思い。大沢在昌ハードボイルドの世界へと引きずり込んでさすがに読ませてくれる。30年を隔ててバブル期の熱気がよみがえる。大人の純恋愛小説として読み浸ってはどうだろう。 (2022年08月25日) | ||
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| 掟上今日子の忍法帖 | ||
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| 西尾維新の看板、忘却探偵シリーズの最新刊!舞台はなんとニューヨークのセントラルパーク。殺人現場には手裏剣が。そして容疑がかかったのがニューヨークに探偵事務所を開いていた今日子さん。FBI捜査官まで登場。異国で殺人犯扱いされた今日子さんが、眠るたびに記憶を失う特殊能力を活かして真犯人を探す名探偵ぶりを発揮。シリーズは数えて14弾。舞台は無限の広がりを期待させる。 (2022年07月21日) | ||
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| 子宝船 | ||
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| 舞台は江戸深川の長屋。岡っ引き修行中の北一と相棒喜多次の「きたきた」コンビの難事件ナゾ解き物語。頼りになる長屋仲間に助けられながらの人情話。表題作は、七福神を乗せた縁起物の宝船の絵から弁財天が消えてしまったという奇妙なお話。宮部みゆきの時代物人情話は超一級品。巻頭の本所深川絵図を見ながら時代トリップしてほしい。早くも大人気シリーズの第二弾として、さらなる続きが楽しみ。 (2022年07月19日) | ||
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| くるまの娘 | ||
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芥川賞「推し、燃ゆ」の作家、宇佐見りんの注目の第一作。 物語は祖母のもとへクルマで向かう家族のやりとりで進んでいく。濃厚に重なり合う不幸な記憶があぶり出されていく。ギリギリの均衡を保つ家族ならではの平穏の危うさ。凝縮された描写からは著者が長く書きたかったという強い思いがヒリヒリ伝わってくる。純文学をひたすらに意識し追い求める作者の信念が伝わってくる。やはり目が離せない小説家である。 (2022年07月12日) |
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| スタッフロール | ||
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| 7月20日の直木賞選考会ではもっとも注目されるであろう「スタッフロール」。映画の特殊効果に魅せられたクリエイターの物語。戦後の映画ハリウッドの世界に生きた特殊造形師、現代のロンドンで最先端のCGクリエイターとして生き貫く二人の思いは、時をこえて映画への情熱でつながっていた。膨大な文献や聞き取りに裏づけられた展開に引き込まれていく。直木賞作家に最も近い作家の一人ではないだろうか。 (2022年05月08日) | ||
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| スクイッド荘の殺人 | ||
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| 作家デビュー20周年の気合い作。肩の力がほどよく抜けた独特の東川ユーモアミステリが楽しませてくれます。デビューから続く「烏賊川市シリーズ」久々の9作目の長編作品。有力企業の社長からボディガードを頼まれる。久しぶりの依頼人に浮き立つ探偵事務所に事件は解決できるのか。大丈夫かよ、と思わせる雰囲気の中でも、お決まりのノリツッコミで笑わせてくれるのはシリーズならではの味だ。 (2022年06月22日) | ||
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| 秋篠宮 | ||
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| 長く宮内庁を担当したベテラン記者が、新聞記者を退職を機に、積み重ねたインタビューなどの取材内容を一冊の書物として刊行した。皇室へのインタビューをまとめたことは興味深い。いまや天皇に次ぐ立場の宮の素顔を伝えたかったのかもしない。弟として、父親として、ひとりの人間としての言葉からは、さまざまな思いを想像することができる。文字として、書物として残ることで、貴重な一史料としても後世に残っていくのだろう。 (2022年06月21日) | ||
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| 競争の番人 | ||
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| 月9ドラマの原作本。「元彼の遺言状」に続いての話題作。小説現代の連載時から注目されての早速のドラマ化だ。今作は「公正取引委員会」が舞台で、ありそうでなかった設定かもしれない。女性審査官とバリバリのキャリア審査官のコンビが巨悪を暴くストーリー。知らない仕事の中身を知ることができるのが、いわゆる「お仕事小説」のいいところ。頭の中でTVドラマの俳優陣のセリフまわしを想像しながら、読み進めるのもおもしろい。「このミス」大賞受賞作家の実力発揮の自信作だ。 (2022年06月21日) | ||
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| 夢をかなえるゾウ 0 | ||
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異色の自己啓発本として注目されてはや15年。夢ゾウシリーズの第5弾が発刊。 「夢」をテーマに、神様ガネーシャが主人公に様々な問いかけをして、ドラマ仕立てで話は展開していく。ときに愉快に、厳しく、そうして夢を求める思いに刺さってくるのです。 本編の後に続くエッセンスを引用した「ガネーシャの教え」は思わずメモしておきたくなる。さらに続く「偉人索引・用語解説」もふむふむと読み込んでしまう。これを機会に一巻めから手にするのもありかも。 (2022年06月20日) |
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| マスカレード・ゲーム | ||
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| 4月発刊以来重版続きの話題作。マスカレードシリーズ第4弾として、累計で500万部突破を目前にしている。ホテルを舞台にした作品は数々あれど、このドキドキ感は他とはひと味もふた味も違っている。ひと癖ありだが、なかなかに優秀な警部とコンシェルジュとの絶妙?なコンビが、入り組んだ難事件を解決する。シリーズ総決算とうたっているが、読者の声がそうはさせないだろう。前2作の映画化に続く、木村・長澤コンビによる映画化も期待されるだろう。 (2022年06月17日) | ||
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| 結局、人生の最後にほしいもの | ||
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| この本は話題となった新書「人生の値打ち」にさらなる3編を加えた全24話からなっている。作者の言う「みごとな生き方」を実践するための気持ちのありようが綴られている。人として、女性として、日本人としてなどなど、さまざまな視点で語る世間との関わり方や人間関係の処し方などが、説得力ある文体で語りかける。生きることの深い意義をあらためて考えさせてくれる機会を与えてくれるだろう。 (2022年05月18日) | ||
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| レジェンドアニメ! | ||
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これは「ハケンアニメ!」のスピンオフ作品6編をおさめた一冊である。本編「ハケンアニメ!」は2015年本屋大賞3位になった話題作で、映画化も決まっている。アニメ制作現場を舞台にしたキャラのたった仕事人たちの切磋琢磨の面白おかしい物語り。臨場感ありありで、あふれる情熱がギンギンに伝わってくる。 (2022年05月17日) |
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| いえ | ||
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| 物語りは近所の喫茶店に向かう兄と妹の会話からはじまる。とっても静かだけれどどこがやりきれない家族の再生と葛藤が流れていく。本屋大賞のノミネートをきっかけに話題になった「ひと」「まち」に続くひらがなシリーズの新作。小野寺作品の魅力は、人間の真の強さや、見えないもろさをごくごく普通の日常の中で描くところにある。家族であっても思いを言葉にすることの大切さに気づかされる。 (2022年05月08日) | ||
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