• 本

ナラタージュ

出版社名 角川書店
出版年月 2005年2月
ISBNコード 978-4-04-873590-2
4-04-873590-X
税込価格 1,540円
頁数・縦 373P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全2件

  • リトルバイリトルの島本理生が恋をして生まれ変わった!

    リトルバイリトルで19歳の芥川賞候補になった島本理生、当時は話題先行の感もあったが、明らかに面白くなっている。併せて読むと高校生から大学生への若い女性の変貌が良く分かる。高校時代からの先生との恋というありきたりのテーマであるが、素直に感情移入できて、不覚に目頭が熱くなる。

    (2005年10月30日)

  •   二十歳の女子大学生と高校教師のプラトニックな恋を描いた作品である。非常に古典的な形をとっているが、そこには高い障害も難病もない。にもかかわらず、大変読ませる作品である。いったん別れる二人だが、二人の情熱は細かい糸で途切れることなく続けられ、ラストシーンへの期待がじわじわと高まる 冒頭のページで結末はみえているのだが、その終わりに至るまでの経過が気になり、トイレも我慢して夢中でページをめくる自分が居た。まさに正統派の恋愛小説で、大満足して読み終えました。(のり)

    (2005年9月10日)

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商品内容

要旨

壊れるまでに張りつめた気持ち。ごまかすことも、そらすこともできない―二十歳の恋。これからもずっと同じ痛みを繰り返し、その苦しさと引き換えに帰ることができるのだろう。あの薄暗かった雨の廊下に。野間文芸新人賞を最年少で受賞した若手実力派による初の書き下ろし長編。

おすすめコメント

お願いだから、私を壊して―。大学2年の春、高校の演劇部の葉山先生から泉に電話がかかってきた。高校時代、片思いをしていた先生からの電話に、泉は思わずときめく。だが、先生の過去には大きな秘密があった・・・。野間文芸新人賞を最年少で受賞した現役大学生作家が瑞々しい感性で恋愛小説の真髄に挑んだ初の書き下ろし、渾身の700枚!小川洋子さんも絶賛の、今年度もっとも情熱的な恋愛小説!!

著者紹介

島本 理生 (シマモト リオ)  
1983年東京生まれ。立教大学文学部在学。1998年初めて応募した『ヨル』で「鳩よ!」掌編小説コンクール第2期10月号当選、年間MVPを受賞。2001年『シルエット』で第44回群像新人文学賞優秀作を受賞。2003年都立高校在学中に『リトル・バイ・リトル』が第128回芥川賞候補となり、大きな話題を呼ぶ。同年、第25回野間文芸新人賞を最年少で受賞。2004年、『生まれる森』(「群像」2003年10月号)が第130回芥川賞候補となる。思春期の繊細な感情や心の痛みを鮮やかに表現し、10代・20代の読者からの支持も高い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)