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チェーホフ

岩波新書 新赤版 926

出版社名 岩波書店
出版年月 2004年12月
ISBNコード 978-4-00-430926-0
4-00-430926-3
税込価格 836円
頁数・縦 213,3P 18cm

商品内容

要旨

日常に生きる人びとの悲喜劇をやさしく見守り、穏やかで端正な作品を残したチェーホフ。そんな慎ましやかで愛すべき作家の相貌の裏には、「無意味」の深淵をのぞいた「非情」な世界が秘められていた。この世界からの脱出はいかにして可能か。没後百年の今、現代の抱える課題を先取りした作家の深層を、作品と生涯から具体的に読み解く。

目次

第1章 作家チェーホフの誕生(チェーホフとその時代
ひそかな父親殺し
届かない手紙
カメレオンとペンネーム)
第2章 サハリンへの旅(感情からの逃避
石と化したこころ
「退屈」と意味
仮死と再生の旅―サハリン)
第3章 コミュニケーションへの渇き(ナンセンスな世界
主人公の消失―『イワーノフ』から『かもめ』へ
小説の文体、戯曲の構造
呼びかけと応答)

おすすめコメント

穏やかで端整な作品を残し人気の高いチェーホフ。その相貌のウラに隠された現代にも通じる「非情」な世界を、作品から解読する。

著者紹介

浦 雅春 (ウラ マサハル)  
1948年大阪府生まれ。1971年神戸市外国語大学外国語学部卒業。1983年早稲田大学大学院文学研究科博士課程中退。東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻はロシア文学、表象文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)